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二十七の視線

作者: 木介
掲載日:2025/11/24

ここは変わったマンションだ。


4階建てで各階に1部屋だけあり、家具家電付き、光熱費は無料で家賃も無い。

ここの住人は私【のぞむ】【らくさん】【あいさん】【つとむさん】の四人でここではお金の心配も隣人トラブルも気にせず生活が出来て、快適な場所ではあるのだが良いことばかりでは無い。


不便な部分は二つある。


一つはこのマンションにエレベーターが無く、階段しか使えないという事。

もう一つは変わったルールがあり、管理人から言われたら引っ越しをしないといけないという事だ。


引っ越しと言っても出ていく訳ではない、マンション内で部屋を入れ替えるという変わった引っ越しを強制される。


しかもこれは私が1階に住始めた頃の話で現在は16階まで増築しているのだ、この増築も強引なもので上の階にいく程、そのいい加減な作りが顕著に現れている。

雑に縦へ積み重なっていくこの光景は何かしらのゲームでもしているのかと思う程、端から見たらいつ倒れてもおかしくない状態にあった。


最近、昔は良かったと私は10階から思いを馳せている、もうこのマンションから出ていくかとも考えていた。

ただ下の階では入れ替わりが激しく、この階数に来てからは引っ越しが無く安定している、悪く言えば存在自体が忘れ去られている様な場所でここの者達はお互いが干渉しない良い居場所であった。


そんな事を考えながら過ごしていたある日、管理人から通告があった。


【27階まで増築するので27階へ引っ越し】


増築する事にも驚きだが27階へ引っ越しとは昔から住んでいる私にとっては耐えられない事で出ていく事を心に決めた瞬間であった。


最上階は暗く、空気も淀んでいる、どうやったらこんな物を作れるのかと思う程で今すぐにでも出ていきたかったが、長年住んでいた場所という事もあり、私は最後の一日を共にした。


次の日、そこにあったマンションは瓦礫の山と化してしまった。


ーーーー


次のニュースです。

本日夕方頃○○県○○市にて男女の遺体が発見されました。

警察の調べによると男が女性を差した後に後追い自殺を図ったものと考えられます。


次のニュースです…。


(了)

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