展開崩壊
掲載日:2025/10/24
「そんなことはわかってるのに」
意図的に暗くした空間の中で嘆いていた。
「何時だろう」
起き上がり時計を見ようとした時にコンコンとドアを叩く音がした。
「みなと、元気にしてる?」
と花乃が言った。
「まあ、話をできるくらいには回復したよ」
そんなことを細々と言った。
「いやーみなとが3日間も学校を休むなんてびっくりだよ」
「うん、そんだね」
「なにかあったの?」
その問いに対して、当然聞かれるだろうとは思っていた。自分でもわかっていない気持ちを人に説明できるわけがない。
「言いたくなかったら、言わなくていいけど。強制じゃないし」
「そっか」
数十秒の沈黙のなかで自分の気持ちを整理できそうであった。
「とりあえず、外に出てみない。数日あってないけど、気分悪そうだよ。気分転換にさ」
そんなことは思っても見なかった。手を引っ張られ無理やり部屋の外に出された。鏡の前の自分は3日前とは変わり果てていた。
「ほら、顔色悪いでしょ」
現実を受け入れられずに、私は外に走り出して落ちていく夕日を追いかけていた。
fin




