episode47 猛攻ランバダ
敵は西の砦から少し離れた場所の田園地帯に、
陣取っているようだ。
ユーコが言うには、その辺りの農村は、
「町への農作物の供給源だから」
敵の手に落ちたままだと、
後々、町が食糧難に陥るらしい。
「ランスロット殿は上級階級の武人故に」
そういった諸事情を、
「あまり考えず、軽視する癖があるのだ」
と、ユーコは言った。
そんな会話をしながら行軍していると、
「敵の部隊が接近中です!」
斥候兵が駆け戻り報告する。
「よし、先鋒は俺の務めだ」
パワードスーツのを着装した俺は、
機関銃を構えて、
「敵の数と位置は?」
と、斥候兵に問う。
「約50名。この先の道を直進して来ます」
俺は、その道を走り、敵の部隊へと走った。
そして敵の隊列が目視できると、
ババッ、ババババーン。
機関銃を連射する。だが、
その弾丸の中を勇猛果敢に突っ込んでくる、
鎧の騎士が一人。
「正確な射撃だ。それ故に予測しやすい」
青い鎧を着た、
その男は悠然と俺の前に立ちはだかった。
「私も貴様と同じ、別の世界から来た者だ」
そう言った男は、
「俺の名はランバダ」
と、名乗り、オレンジ色の光刃の剣を抜く。
「この剣はパワードスーツをも切り裂くぞ」
そう言って斬り掛かってきた。
ザシュッ。
俺は後方に跳んだが、
パワードスーツの腹部が斬られ、
ババァッ、
と、血が飛ぶ。それを見たランバダは、
「しかし、浅手だな」
ニヤリと笑い、言葉を漏らした。しかし、
その刹那、ユーコが飛び込んで来る。
「軍曹殿、大丈夫か!」
「下がれユーコ危ない」
「邪魔するな、この女」
ランバダの光刃のが走り、
ズサァーンッ!
ユーコの身体から大量の血飛沫が飛んだ。




