episode40 地下室での戦闘
俺たちパワードスーツ小隊の8名は、
武器商人の屋敷の地下室でに突入した。
「テメェら、何者だ!」
怒声をあげるキツネの人獣が、
「この野郎がっ!」
長剣で斬りかかって来る。だが、
ガヂンッ。
切っ先が天井に当たった。
「クソッ」
その長剣を捨てたキツネは、
「長剣は使うな、短剣で殺れ」
と、仲間に指示を出す。
そして伊波中尉も大声で指揮した。
「銃は使うな、同士討ちの危険がある!」
俺たちは、サッと、軍用ナイフを抜き、
人獣は短剣で応戦の構えを見せる。
「この国王の奴隷どもが!」
キツネの人獣のが短剣で突っ込んできたが、
俺のパワードスーツは刃を跳ね返す。そして、
そのキツネの獣人を武蔵上等兵が、
「死にやがれ」
軍用ナイフで刺し貫いた。その直後、
「生きて返すな!」
と、タヌキの人獣が叫び、激しい戦闘が始まる。
パワードスーツで守られている俺たちは、
軍用ナイフで一方的に人獣を刺した。
「ギャアーッ」
「ウギャーッ」
血を流し、倒れる人獣。しかし、一人の人獣が、
ダダダッダダッダダッ、
左足を引きずりながら、
階段を駆け上がり、外へと逃げる。
「待て!」
俺は、その人獣の後を追い、背後から、
機関銃を発砲した。
バババーン、バババーン。
背中を撃たれ、バタと、倒れた人獣は、
ライオン・ショオである。
「ま、また、貴殿か」
最期にショオは、そう言葉を漏らして絶命した。
こうして俺たちは、この夜、
10人の人獣を殺害した。さらに伊波中尉は、
「引き続き、屋敷の中も捜索しろ」
と、人獣の協力者の逮捕を命じる。だが、
「武器商人は、この騒ぎの間に逃げたようだな」
そこは、すでに蛻の殻であった。




