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episode35 伝説の魔物討伐士

 俺は拳銃で3匹の河童の頭を撃ち抜いた。


「キキキキーッ」

 

 他の河童は瞬時に、河へと逃げ去る。


「さすがね、英雄さん」


 そう言ったユーコの足元には、

 剣で殺した、2匹の河童の死骸が転がっていた。

 その時、


「急いで助けに来たが、その必要はなかったな」


 声の主は小舟に乗った老人だ。

 その老人はフード被って顔を隠していて、

 ユーコは彼に、こう問いかけた。


「あなたが、あの伝説の魔物討伐士ですか?」

「町では、そういう噂話があるようだけどな」


 そう言いながら、老人は岸に小舟をつけ、

 さらに言葉を続けた。


「私は伝説になったつもりはないよ」


 そして、こう語りだす。


「ただの世捨て人に過ぎないよ、私は」


 老人の話によると、


「私は、あの男、つまりは私の助手の」


 蛮行を止めることが出来なかったという。


「あの男が将軍の地位に就いて間もない頃だった」


 ある日、町に予言者が流れ着いたらしい。

 そして、その預言者が、


「若い命が、やがて将軍を倒す」


 さらに、その若い命が、

 この世界の真の支配者になるだろうと予言して、

 それを信じてしまった将軍は、


「若い命、つまり、乳幼児を全てを」


 抹殺するように兵士に命じた。

 

「この暴挙を止めるために私は将軍に戦いを挑み」


 結果、敗れたと語りながら、フードを脱ぐと、

 老人の顔には大きな傷跡が残っていた。


「だから私は自分を恥じて町から姿を消したのだ」


 ここでユーコが口を開く。


「私たちの用件を単刀直入に伝えます」


 老人は静かにユーコの話に耳を傾けた。


「どうかヤマコンダの退治に力を貸してください」

「よし、この年寄りの微力が必要なら手を貸すよ」


 と、了承の意思を示して、

 伝説の魔物討伐士が仲間に加わった。

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