episode32 ヤマコンダの恐怖
俺とキングは森の中で睨み合ったが、
その時、スズは、
「わかりました。ヤマコンダを捜します」
と、言い、魔法の杖で魔物の気配を探った。
「北の方角のようですね」
そう言いながらスズは森の奥へと歩みを進める。
キングとジャック、俺は、その後に続いた。
そして鬱蒼とした草木が茂る、その先の、
「この池にヤマコンダは隠れているようです」
大きな池の辺にスズは立った。
その様子を見たキングは、
「エサで誘き寄せよう」
ニヤリと笑い、スズの髪の毛を鷲掴みにすると、
「きゃあ、痛い」
そのままスズを池へと、
ドボーン。
投げ入れる。
「馬鹿、なんて事をするんだ!」
俺は池へと、
バシャーンッ。
飛び込んだ。そして水中では、
「や、ヤバい」
ヤマコンダがスズに絡みつき、
「ぐはっ、ぐあっ」
締め殺そうとしていた。
そのヤマコンダに俺は接近して至近距離から、
機関銃を、
バアーン。
単発で撃ち込んでヤマコンダの左目を潰す。
「グギャアァーッ」
と、吠え、物凄い勢いで、
池から陸地に上がったヤマコンダは、
「うあっ、来るな!」
池辺で怯えるジャックを、
バグリッ。
一口で丸呑みにする。
その後、森の奥へと姿を消した。
「大丈夫か?」
俺は池からスズを助け出して、
「あ、ありがとう。平気だよ」
無傷を確認すると、キングに歩み寄った。
「テメェは、なんてクソ野郎なんだ」
俺は機関銃の銃口を奴に突きつける。
「殺す相手を間違えるなよ」
不敵な笑みで応じる、キング。
「止めて軍曹さん」
と、スズが止めた、その時、
バグリ。
背後から現れたヤマコンダが、一瞬で、
キングを丸呑みした。俺は咄嗟に機関銃を撃つ。




