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episode21 戦時中の城内

 ライオン・ショオとヒョウの人獣の二騎は、

 城門を内側から突破して逃げ去った。

 その後、駆けつけたランスロットに、

 パワードスーツ姿の伊波中尉は、


「二騎、逃がしました」


 と、報告する。

 ランスロットが頷くと、伊波中尉は言葉続けて、


「奴らは、なぜ、あんな無謀な突撃を?」


 その質問にランスロットは、こう答えた。


「武勇を証明するためだろう。人獣の連中は」


 このような蛮勇を行う習性があると言う。

 その後、夜になると城内は落ち着きを取り戻し、


「今夜も、大勢の商人がいるな」


 と、俺は城の中庭の賑わいを眺める。

 戦時中ではあるが近衛兵のために、

 商人の入城が許可されていた。

 だが、その中に、


「あ、あれは」


 アリスの姿を見つけた。

 俺は彼女に駆け寄り声をかける。


「こんな所で、何をしているんだ?」

「何って、決まっているでしょうが」


 アリスの話によれば戦時中の今は、

 近衛兵隊の将校が、


「夜の仕事の一番の上客なんだよ」


 という事らしい。


「城内にまで来て、そんな仕事はするなよ」

「そんなこと言うなら、あんたが養ってよ」


 少し声を荒らげる俺とアリス。すると、


「どうした。トラブルか?」


 と、背が高く、ガラの悪い男が出てきた。


「いいえ、そんなんじゃないです」


 アリスは否定して男を帰そうとしたが、

 俺は、なんだが気に食わなくて、


「あなたは、誰なんだい?」


 睨みつけながら、男に問う。


「オレは彼女たちの元締めのジャバザという者だ」


 奴は凄むような口調で言い、

 さらに、ニヤリと、笑いながら言葉を続ける。


「兵隊さんよ、アリスを身請けする気なら高いぜ」


 ここでトラブルを起こすと、

 後でランスロットが、うるさい。

 俺は仕方なく引き下がった。

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