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Chapter7: FREE FOR ALL

別の日のこと。

ミアは、いつものようにアメリオとボニートと食事をしていた。

彼女はあることに気づいた。

「あれ? 今日はお酒を飲まないの?」

「ああ、明日は大きい仕事があるからな」

「そうなんだ。大丈夫?」

「まあ、ちょっと不安だけどな…」

2人が酒を飲まないなど、珍しいことだ。

彼女も心配になった。

「…なんなら、付いて行ってあげようか?」

「え?」

アメリオとボニートは顔を見合わせた。

「そりゃあ、来てくれるなら、ありがたいけど…」

「ギルドには、どういうんだ?」

「黙ってれば、わからないでしょ」

「いやいや、マズいよ。さすがに…」

「でもアンタらに、死なれたらイヤだし」

「……」

「私、1人で食事しないといけなくなるじゃん」

「オマエの心配かよッ!」

だが次の日、彼女は本当にクエストに付いてきたのだ。

「仲間にはどういって来たんだ?」

「病気だ、っていって…」

半信半疑ながら、彼らも不安なので、結局3人でクエストを行なった。

もっとも心配するようなことは起こらず、彼らは無事にクエストをこなした。

「アンタら、強くなったね!」

ミアも嬉しそうにいった。


しかしこのことは、ギルドにバレてしまい、注意を受けた。

もちろん、彼女のパーティ仲間のリオとルイも、ミアに文句をいった。


すると彼女は、リオとルイのパーティを、辞めてしまったのだ。

「オマエさ… こうならないようにしてくれって、オレら、いったよね…」

「頑張ったんだけど、不器用だからなあ…」

「ホントか、オマエ」

そして彼女はいった。

「アイツら、ランク高いっていってたけど、大したことなかったし」

「いや、それは知らないけど…」

「今じゃ、アンタらの方が高いでしょ」

「いや、結果的にはそうだけど…」

「アンタらとなら良い景色が見れると思って…」

ゲームキャラにも、心はある。

だからといって、ムダに損はしたくない。

彼女は決めたのだ。

そう! 彼女はチートなのだ!

好きに生きて、何が悪い!

「オマエ、魔法使いとしてスゴすぎて、人の心を失ったんじゃないの?」

「フフフ… そうかも…」

微笑む彼女を見て、2人は青くなった。

「怖いよ… もはや… オマエのこと…」

「自由すぎるだろ…」


とはいいつつも、彼らは一緒にクエストをすることになったのである。

「どうしたらいいと思う?」

ミアも、頼れるようになった2人に、アドバイスを求めるようになった。

ミアと、リオとルイのパーティが仲が良くなかったのは、周知のことだったので、ギルド内でもそれほど波風は立たなかった。

「なんとかなるもんでしょ」

明るく笑う彼女に、ボニートはいった。

「今回は、たまたまだろ」

そして、アメリオがいった。

「なんでもうまくいくわけじゃないぞ」

お読みいただき、ありがとうございました。

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