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林間学校の班決めは争いが起こ………ん?

 先生からは林間学校の主旨や1泊2日であることとか……林間学校の大まかな説明をされた。

 そして話は終盤へ。


「林間学校では班で動いてもらう。班は5人1組だ。班決めについてはまた明日の5、6時間目にやるからな〜」


 それから、本来の教科の授業が開始。

 林間学校の話は、授業の半分だけと言われていたが、林間学校という楽しい話をされたら、気持ちは浮つくもので……。

 授業中のクラスは、なんだかふわふわした感じだった。




 キーンコーンカーンコーン


 授業は終わり、休み時間。無言で斗樹と純矢が僕の席にやってきた。


「ふぅ、残りは2人は女子だな」

「うむ。可愛い子がいいなぁ」


 あっ、もうここの3人で組むことは決まったんだ。良かった、ぼっちにならなくて。

 だが、可愛い……。


「ねぇ、2人とも。可愛い子はみんな可愛いって思って誘うの、知ってた?」

「知ってるよ! 俺と純矢には絶対可愛い女子なんか誘えないってなぁ!」

「うぐ、ふぐっ……」

「いや、そこまで言ってないけど……」


 純矢に至ってはなんか泣いてるし……。


「だから旭晴に託す」

「重大な役割をな」

「え?」


 また2人の顔が鼻にくっつきそうなくらい近づいてきた。


「……旭晴。西堂さん誘えないのかよ」

「弘香ちゃん? 弘香ちゃんかぁ……」


 僕は弘香ちゃんの席を見る。相変わらずクラスメイトに囲まれていて、


「西堂さん、同じ班にならない?」

「弘香さんは私たち女子だけの班に入るよねっ」

「弘香さんと一緒に林間学校活動したいのっ」


 人気者の弘香ちゃんが林間学校というイベント。しかも班決めというのでクラスメイトから声を掛けられないはずがない。

 すでに2、3人決まった状態で弘香ちゃんを誘っているのが多そうだ。


「弘香ちゃんを誘うために、僕にあの輪の中を突っ切れってこと?」

「幼馴染だからどけっ、貴様ら!って言ってこいよ」

「幼馴染にそれほどの力はないよ」


 昔から一緒にいて、仲が良いというだけであの輪の中を突っ切れない。だってみんな、弘香ちゃんと班を組みたいという気持ちが強いのだから。幼馴染だからなんだ、と睨み返されて終わりだよ。


「けど、幼馴染の旭晴なら少なくとも話は聞いてはくれるだろう?」

「うーん」


 僕は再び弘香ちゃんの方を見る。

 誘われているというのに弘香ちゃんは何も話さず、ただ前を見ている。……これは班に入る気はないって感じかな。

 弘香ちゃん、嫌なことは説明するより、無言を貫くタイプだから。


「でも弘香ちゃんは流されないタイプだし、最終的には自分が入りたい班を自分で決めるんじゃないかな」

「そ、そうか……そうだよな」

「くっ、やはり我々にはお恵みはないのか……」

「弘香ちゃんは諦めて男子を誘おう」

「男………」

「男の娘でも探すか……」


 目を凝らし、割と本気で男の娘を探そうとする2人に呆れていると。

 

「旭晴」

「うん?」


 見ると、いつの間にか弘香ちゃんが立っていた。


「一緒に班を組まない?」

「うん、いいよ。あっ、ここの2人も一緒でいい?」

「いいわよ」

「ありがとう」

「それじゃあ私の方があと1人見つけてくるわ」

「うん」


 短いやり取りを終えて、弘香ちゃんが席に戻っていった。

 横を見ると、ポカーンと口を開いている斗樹と純矢の姿が。

 

 弘香ちゃん側を見ると、周囲を囲んでいたクラスメイトたちが驚きの顔で僕を見ていた。


「あっ」


 あれ? 弘香ちゃんと班、組めちゃったね。

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