信頼?
「初めて会った時から、危うい感じがしていたけど……安心しなさい、あなたを売るようなマネはしないから」
「……どうしてですか?」
話の中で、秘石を持っているからといって、エルフの手先だとは限らないと言ってくれていた。
セルロスの、自分に対する嫌疑が無いのが不思議で……
「言ったじゃない。言葉を話せないあの子が、最初から心を許すなんて中々無い事だって……あの子が懐いていなかったら、衛兵を呼んでかしら」
「そうですか……それじゃあ、あの子に感謝しないとですね」
なんとも言い難い判断の仕方に思えるが、野盗とか人間の汚らしい部分を見て来たからこそ、逆にその判断の仕方をすんなりと受け入れる事が出来る。
変に、あなたを気に入ったからとか、同じ力を持つ者だからと言われるより信頼出来るし、
「でもね、一つだけ先に言っておくと、あなたが魔法を使えることをみんなに知られたら、私はあなたを庇ったりは出来ない……魔女では無く、聖女という名を手にするのに……お父様が全てを投げ捨てる覚悟で手にしてくれたものだから」
「……分かりました」
切り捨てる時は切り捨てるとハッキリ言われる方が、相手を信じられるというもの。




