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幕が開ける

返事をする事無く、走る事無く……防具を取りに歩いて行くと、



「何をしている!!さっさと!!」



「殺すぞ……」



「なっ……!?」



少年の動きが緩慢に見えたのか、向こう側の先生が注意して来たが、その注意が少年の怒りに油を注いだ。



「キサマ!!」



『ビュン!!』



先生は、学生に喧嘩を売られたと詰め寄ろうとしたが、目にも止まらない木剣の素振りに足が止まった。



少年はたった一振りしかしていないが、その動きは岩をも砕くかのように荒々しく……一振りだけで分からされる、この子供が兵士になるような器では無い事を。



「卑怯なマネをして……お前が、相手をするのか?」



「このっ!!調子に乗って!!」



子供の挑発に乗って、木剣を手にしようとするが、



「先生、落ち着いて下さい。これは私の懇親会です」



向こう側の、最後の学生が剣を手にして前に出る。


一触即発の状況だというのに、向こうの学生は顔色一つ変えずに白線の中に入り、



「……戦う相手が違う。防具を身に付けな」



『ヒュン!!』



「……っ!?」



口調が変わると、少年と同じように、目にも止まらない綺麗な太刀筋を披露する。



「あれが……」



「うん…勇者に一番近い者……」



少年の素振りで部屋の中が静まり返ったのなら、彼の太刀筋で部屋の中がざわつく。



「勇者に一番近い者?」



また聞いた事の無い言葉が出たが、



「……お前は、元気が有り余っているんだろ?来な、卑怯じゃないマネをしてやる」



「やってみせろよ!!」



今は、そんなのは関係無い。



防具を身に付けて、同じように白線の中に入り込み、



『ガキィンン!!!!』



二人が振るった木剣がぶつかり合うと、甲高い音が部屋一杯に響く。

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