君達は……
ゾロゾロと連なりながら、学園の中に入ると、そこは清掃が行き届いた綺麗な建物。
(こんなに差があるのか……)
自分達の学生寮とは違い、破損している場所等一つも無く、それに加えて木張りの床がある。
そんなのは、建物の中なのだから当たり前の話に思えるかもしれないが……その通り、当たり前である。
生活するのだから、雨が降った時に浸水しないように、高さを設けた床を造る事で、快適な足元を確保するのだが、学生寮の足元は地面が剥き出し。
雨が降ったら、足元はグチュグチュになって不愉快と不快感が、足元に絡み付く事になる。
これだけで良く分かった、この建物は自分達に為あるのではない、あくまでも自分達は間借りをしているに過ぎない。
学園の中の案内は一切無い、ただ学園という洞窟を歩ているだけ。
どこまで歩かされるのか分からないまま、女性の後を引っ付いていたが、
「全員整列!!」
女性が、少し大きな両開きの扉の前で立ち止まると、振り向いて再度号令を掛ける。
すると、ゾロゾロとムカデのように連なっていた列が再び『ビシッ!!』っと一列になった。
女性は扉を開ける前に、廊下に一列になった学生達の前に立って、神妙な面持ちとなり、
「……先に言っておくが、私も平民の出だ。諸君と同じ事をされて、諸君らと同じ事をしている。また、君達の親御さん達も、このシゴキを受けている……それでも、君達にこの事を教えなかったのは何でか分かるか?」
「いえ……」
「分かりません……」
その神妙な面持ちに、学生達の面々は不安そうになる。
女性は、不安そうな表情を浮かべる者達一人一人に顔を合わせ、
「それがここでのルールだからだ……もしも、君達の親御さんがシゴキをばらせば、ここで行う事で分かってしまう。そうすれば君達の一族が、悪い意味で目を付けられてしまう……」
重そうに言葉を発するのであった。




