うなだれていた者達は
お尻を叩かれるがままに、壁の穴から学生寮に戻り、与えられたヒントを胸に、今一度、中の様子を見渡してみると、
(確かに、そうだ……)
大人しくベッドに座っていると思っていたけれど、みんな、どことなく生気が無い。
何か諦めているような、絶望しているような……これから枯れていく花のように、頭をうなだれさせて元気がなく、真ん中を通りながら、みんなの顔色を様子見していくが、誰一人として血色の良い者はいない。
この学生寮がボロボロだから、こんなに元気が無いとしたら、首を傾げてしまう所があるが、
「外で…先生が待ってて、みんな来て欲しいって……」
その謎を解明する為に、一人一人に声を掛けている場合ではない、呼ばれているのだから、外に出ないといけない。
ただ、声を掛けた程度で、こんなに意気消沈している者達が、元気良く外に飛び出すとは考えられず、どうしようかと思ったが、
『ガタガタ!!!!』
「うそ⁉」
うなだれて、今にも枯れそうになっていた者達が勢い良くベッドから立ち上がると、自分が立っている入口の方へと走って来る。
入口となる所は、自分の立っている所か、後ろの壁に空いた穴しかないのに、全員が我先にと、一斉に入口に来たら堪らない。
人の雪崩に巻き込まれないように、真っ先に外に逃げ出すと、
「ドガドガドガドガ!!!!」
さっきの覇気の無い顔とは打って変わって歯を食いしばり、必死の形相で、互いを押し退けて外へと溢れ出して、次々と横一列に整列していく。
突然、人が変わったかのような動きに呆気に取られてしまって、立ち尽くしてしまっていたが、
「これから点呼を取る!!先頭!!」
「1!!」
「2!!」
女性が大きな声で号令を掛けると、整列をしていた者達が次々に大声を上げていくので、慌てて列に並び、
「18!!」
「19!!」
「20!!」
見よう見まねで声を張り上げる。
自分を最後に、点呼を取り終えると、
「よしっ!!このまま待機!!指示があるまで動くな!!」
「「「了解!!」」」
「りょ…了解!!」
女性は、その場から離れると隣の学生寮へと向かい、ドアを乱暴に叩いて、点呼を取るから出て来いと叫ぶ。




