表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

中編

 権力は腐敗するとは、よく聞きます。

 しかし、権力を持つ者が腐敗するのであって、権力そのものは腐敗しないでしょう。


 だって、権力と言うのだから、いつでもどこでも解散総選挙は出来ますし、公認権だって岸田首相が持っていますから。


 問題は権力を持つ者ではなく、その周辺にあると思われます。


 権力を持つ者の周りにはおべっかを使って権力の一翼を担いたい、あるいは自分の利権に繋げたいと思う者も多数存在し、あるいはそれによって安定的に選挙に勝ちたいと思う人も居ます。

 

 政治家のポスターに表示される、○○大臣政務官云々という表記も、それだけで票を稼げるからです。


 人事とカネが、支持を集めるツールとして機能しています。


 逆に言えば、人事権とおカネを配る権限、あるいはおカネを集める力が無ければ、権力を持てません。


 権力を持つ者とは、人事に対して一定の発言力があり、おカネを集めるというより、おカネを配る力がある者となります。


 だからこそ、政治にはカネが掛かりますし、カネが無いと誰も支持してくれません。


 その意味で、パーティ券キックバック問題は、その政治の本質に関わる問題と認識します。


 しかも、選挙には地盤、看板、カバンが必要とされます。


 特に小選挙区制度の導入により、選挙に強い候補者以外は、こういったことに大変苦労しているそうです。


 特に地盤ではない選挙区に候補として立てられた政治家は、地元のいわば古くから存在する自民党支持者に気を使わないといけません。


 特にボス的な存在や、その取り巻きには頭が上がりません。


 その工作にも、政治家は力を注がないといけません。


 それを党ではなく地盤ではない落下傘候補者にやらせるのだから、カネ集めや人集めには苦労しているようです。


 それが悪しき慣習となり、地元におカネを落とさない議員を悪い議員と認識し、様々な場面で嫌がらせめいたことをします。


 もっとも、これは我々日本人が物心つく前から教育された文化であり、その判断基準が可愛さにあります。


 挨拶しに来る、盆暮れにおカネを持参する人は可愛いくていい人であり、そうでない人は空気の読めない人、あるいは地元をないがしろにしている最低な人となります。


 特に日本人は濃密な人間関係を要求してきますので、都会派エリート議員には辛い問題になります。


 これは、実は庶民レベルでも起きている話しです。


 実際、各地で行われている村八分裁判によると、村八分している側に問題があり、いわば公金を着服していることが問題視されたことにより、問題が発覚しました。


 そしてそのことを告発した者を、村八分にしたのです。


 村全体で、排除したのです。


 地元の有力者を敵に回すと、こうなるという典型的な事例です。


 つまり、地元の有力者に倫理上の問題があったとしても、あるいは明らかに法令違反をしたとしても、権力を持つ者が正義であり、地元では絶対者になります。

 

 正義の告発をした者は、邪悪な存在であり、倒すべき魔王になるのです。


 実におかし話です。


 自分達が納めたおカネが勝手に使われているのに、何で告発者を叩くのか?


 自分達が納めたおカネで、好き勝手している人間をどうして庇えるのか?

 有力者がおカネを配ったのなら、まだ分かりますが、実際はそうではありません。


 それにも関わらず、人々はまともな判断が出来ないでいます。


 むしろ、そういったおカネに汚い人をもてはやす、そんな社会があるのです。


 これでは、いじめが無くならないのも当然でしょう。


 だって、正しさがねじ曲がっているのだから。


 これを踏まえないと、日本で起きている問題は理解出来ないでしょう。


 日産自動車が行ったような、下請けいじめだって、法令違反の可能性があるんですから。


 日本を代表する名門企業が、そんなみみっちいこと平気でやるどころか、ノルマを課していたのだから。


 ビッグモーターを非難出来る自動車会社って、どれだけあるんだろうと思いました。


 次には、人はどれだけ愚かな行為や判断が出来るのか、様々な形で論証したいと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ