ていうかチケットは?【20XX/08/16 オールドカイロ-ナイロメーター】
道歩いてたらおじいさんにJapanese?と聞かれた。
Yesと答えたらアイーンてやられた。
japanese comedian! だそうだ。
誰に仕込まれたじーちゃん。でもナイス。
銃担いだにーちゃんでも、japanese?と聞いてきて
コンニチハーとか元気ですかとか言って来る人多かった。
すげーな日本人。何処にでも出没すんだな。
次はナイロメーター行こっかなー歩いていける距離だよなーと思って
うろうろしてたら銃担いだ(以下略)に話しかけられ
ナイルに出るならこの道を左、と英語で言われて
素直に曲がったらどーやら道1本早く曲がってしまったらしかった。
道が狭い。細い。線路を渡る歩道橋があるって言われてて、
確かに歩道橋もあったのだがなんか果てしなく裏道くさい。
ものすごく生活臭にあふれてて生ゴミとかがっつり落ちてて汚い。
都内の裏道の生ゴミ臭さと同じにおい。
スラムとは言わないが人も殆どいなくて、
いてもいきなり山羊みたいのがいたりした。
そして裏道抜けるといきなり都会なのがものすごい違和感。
片道二車線・中央分離帯付き道路で信号なし、
車がだいぶ飛ばしてる道路を渡った。
ていうか渡らざるを得なかった。怖ぇよ。ほんとに誰も速度を緩めない。
そして、こっちだよなーと何度もガイドブック確認しつつ、
ガイドブックにも載ってた小さいけどかっこいい橋を渡る。
モナステルリ橋。でも道が細くて裏手っぽいとこ。
そうしてようやくたどり着いたナイロメーターは、
博物館に併設されてるよなとこのハズなのだがものすっごい人の気配がなかった。
‥‥‥観光地だよなココ?
チケット売り場が5つ6つ並んでるのにブースの中にも人がいない。
さびれた遊園地の風情。
手荷物検査の機械がある、ものものしい小さい入場口にも人がいない。
昔は人がいっぱい来てたのに今は‥‥の風情。
入場口の隣の門は少しだけ開いてて、覗き込んだら
掃除してたっぽい今までの銃の人と同じ白い制服のおっちゃんに
入れ入れと手招きされた。
えぇ? 手荷物検査は? ていうかチケットは?
中はなんというか庭園ぽかった。
綺麗なおうちが建ってる(たぶんそれが博物館)こぢんまりした庭園。
ナイロメーターが見たいのだと言ったら、
ナイル川に向かうベンチに座ったおばちゃんを指して
彼女からチケットを買えと言われた。
彼女はどう見ても日陰で涼んでいるお散歩途中のおばちゃんで、
博物館の係員とかそういう雰囲気ではない。
なんつーか「マトリックス」で予言者(預言者?)はこの人ですって言われて
フツーのおばちゃんが出てきたよな衝撃を受けた。
愛想がよく人のよさそなそのおばちゃんからチケット買って、
お庭を行くとそれらしき小屋のような建物があった。
ちなみにナイロメーターとはナイル川の水位を測るもの。
建物というかなんというか。ナイル川に浮かぶ小さい島の突端にある。
けどココも入り口らしきものはあるもののドア閉まってるし係員もいない。
外から見るだけなのかー?と思ってうろうろしてたら
芝に水撒いてたおっちゃんがナイロメーター?て声かけてきて、
うなずいたら人を呼びに行ってくれた。
しばらくすると隣の普通のおうちっぽい建物から
鍵束じゃらつかせたおっちゃんが登場。
錠前開けてドア開けて、
中に招き入れてくれて電気をがっしょんとつけてくれた。
‥‥‥相当客来ねーんだなココ。
中は深ーい穴みたいになってて壁に沿って下っていく階段があって、
たぶんそこに水を引き入れて水位を測るのだろうと思われた。かっこいい。
ナイロメーターを見た後は
チケット売りのおばちゃんの隣のベンチで涼みつつ休憩。
ガイドブックで道確認しつつ
ペットボトルの水飲んでカロリーメイトをかじってたら猫登場。痩せてた。
なんか物欲しげだったので
カロリーメイトをおすそわけする代わりに写真を撮ってみた。
内容補足。
ここ、とても印象深い場所だったのですが
映像的な詳細は殆ど覚えていないです。
なにしろひとけがなく、しずかな庭園に暇そうなひとたちで、
あの違和感というか異空間感をどう表現したらいいのかわからんです。
私にとってはまさに、映画「マトリックス」の預言者感です。
(この当時たぶんマトリックスは最初のしか出てません。
少なくとも私が見てるのは最初のマトリックスだけです。)
当時の私はさびれた観光地なんだな、と思ってましたが
ひょっとしたらその日はふだんお客が来る曜日じゃなかったとか
お客はそもそもツアーでごんごん乗りつけるとかで
お客が来そうな時だけ
しっかり人を配置してるような場所だったのかもしれません。
今も同じ感じなら、もう1回行ってみたい場所のひとつです。




