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風の吹くまま、気の向くまま。  作者: sugarpot
【だらだらエジプト篇 20XX/08/14-20XX/08/19】
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Understand?【20XX/08/15 カイロ②】


最初に行ったのはエジプト考古学博物館。

副葬品とかのレリーフにやたらとハスの花がモチーフとして使われていた。

ハスってエジプトにもあるんだ。


博物館は広くて天井が高くて

掃除が行き届いてるふうでもクーラー効いてるとかでもなく

(局地的には効いてるとこもあった)

どかーんどかーんて感じに神様や人物の彫像やら石棺?やら

いろいろ置いてあって、体育館とか物置の雰囲気だった。

なんていうか繊細さをあんまり感じない。

博物館って、展示品が劣化しないように

照明とか湿気とかにものすごく気を遣ってるはずなのに

そういう気の遣い方が感じられない。

どう見せるかとか、動線を考えた陳列にもなってない気がする。

年代とかは分かれてたような気がするけどぱっと見ただ置いてあるだけ風。

ミイラとかツタンカーメンの部屋とかは違うけど。


人物の彫像が意外にリアルで、

横向きの人の壁画くらいしかイメージになかった私にはびっくりだった。

江戸時代の枕みたいにたぶん首にあてて使う枕があったのだが

江戸時代の枕をしのぐくらいにものすごく高くて

象牙(だったと記憶している。とにかく硬い素材)で出来てて、

こんなの使ったら首が攣りそうだと思ったけどミイラ見て納得した。

ものすごいかっこよく丸い後頭部だった。

フツーに仰向けに寝て、

地面から首までげんこつ縦に1コ分は余裕で空間ができている。

これならあの枕要るな。



次に連れて行かれたのが香水屋さん。ツアー恒例土産物屋きたー。

連れて行かれてから、しまったー‥‥とちょっと思ったが、

ひとりでツアーって買う気がない時ちょっとつらい。

狭い香水屋さんには壁際に小さい香水壜がびっしり。

香水入れたでかい理科室的な壜もびっしり(こっちの壜の方が私好み)。

私以外のお客さんは2、3人。

ソファに座らされてにーちゃんがひとり隣に来て、マンツーマン体制。


にーちゃんは香水をあれこれ出してきて嗅がせてくれて、

この紙に香水の名前があるから欲しかったらチェックね、って

英語で説明してくれた。

‥‥けどごめん香水に興味ないのよオレ。

これはどう? あーそうねー。これは? んーそうねー。の繰り返し。

チェックしないのか? てジェスチャーされても苦笑い。

うすい反応しかしない、

何処まで英語分かってんだかも分からない外国人(私。)相手に、

にーちゃんは泣きそうだった。

Understand? とか何度も言われた。

いや言ってることはなんとなく分かる。分かるけど欲しくないんだなー。

これとこれで〇×ドルよ? 値下げしてもいいよ? て言われても

芳しい反応はできない。もーほんとごめん。


私のうすい反応に買わないと踏んだノードさんが切りあげてくれて、

香水屋を脱出した後レストランでおひるごはんになった。


白人さん、明らかにツアーな観光客の人が

他のテーブルにいっぱいいるレストラン。

そーいやこーゆう外国のレストランでごはん食べるのって初めてかも?

ゴマのペースト状のものとかコールスローもどきとかと一緒に

ナンみたいな白い薄いパンが出てきて、

これで終わりかと思ったらそれは前菜だった。

ごはんとチキンとポテト盛ったメインディッシュが後から登場。多すぎ。

その上食後にアイス付き。だから無理だっつーの。

私には別腹は搭載されてない。


途中でトイレに立って、

手を洗ってペーパータオルで拭いてゴミ箱に捨てようとしたら

ゴミ箱の上にあったでっぱりに思い切りガンと頭をぶつけた。

いたたーとか言いながらふと後ろを振り返ったら、

後ろには目をまんまるにしてる欧米系のご婦人が。ばっちり見られた。

でも恥ずかしいとかいう前に

彼女のリアクションがディズニーのアニメみたいで笑ってしまった。


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