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風の吹くまま、気の向くまま。  作者: sugarpot
【どきどきパリ篇 20XX/08/13-20XX/08/18】
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言葉もわからんのに割り込むその度胸。【20XX/08/15 パリ③】


部屋のドア開けたらお知らせの紙が貼ってあった。

○号室、○号室、○号室のお客さんには無料で朝ごはん出します、みたいな。

japanese styleの朝ごはん、と書いてあった。


食堂で出てきたのは豆腐、キムチ、白菜と

ビーフが入った味噌汁、ごはんとのり。

お箸は銀色、ごはんの入った器も銀色。

オーナーさんは韓国人にほぼ決定。


おそらく昨日のおっちゃんの息子さんであろうおにーさんが食堂に来て、

食べた感想聞かせて欲しい、日本人にこーゆうの出すの初めてだから、

というよなことを英語で言った。

しかし言ってることはなんとなーく分かるのだが

どう答えればいいのか分からない。

困ってるうちに、もーいーよ分かんないのね、って感じで

good or not? と聞かれた。すんません役立たずで。


後から日本人の女の子二人組も登場。

彼女たちは英語が堪能らしく、ぺらぺらっと言われてOK、と答えていた。

喋れるのいいなー。



パリに行ったら行こうと思ってた蚤の市に行った。

目指したのは規模が大きいというクリニャンクールの蚤の市。

私は骨董市みたいなのを想像してたのだがちょっと違った。

売ってるのは服ばっか。服と靴とベルトと下着とケータイの外身。

で、たまにインドっぽい置物、

ごく稀に秋葉原のジャンク売り(?)みたくバラした電化製品の部品、

骨董というより家にあるガラクタありったけ集めたみたいな店。

秘密の花園の扉を開けてくれそうな古い鍵をここで購入。


お店も屋台もなく、道にぼさっと突っ立って、その前に新聞紙一枚広げて、

モノをぽんと1コか2コ置いてるだけ、ってカタチで売ってる人もいた。

お店といえる店構えじゃない。なんか不思議。


クレープ売りとかフツーのお店もちらほら。

読めないので名前は分からないが、

バターと砂糖にレモン風味の香りのいちばん安いクレープ買って食べた。



クリニャンクールが面白かったので気を良くして

モントルイユの蚤の市にも足を伸ばすことにした。

メトロの乗り継ぎの途中で迷子な黒人さんの女の子二人組に会った。


呼び止められてぺらぺらっと彼女たちが話したのは英語。

「ここ行きたいんだけどどれ乗ればいいの?」って言われたぽい。

パリのメトロは東京の地下鉄みたいにいくつもの路線が絡み合って、

あっちこっちに乗り継ぎポイントがある。

急なことで私もあたふたしてると別の男の人登場。

彼が話してるのはおそらくフランス語。

英語は話せないが地図をさせば教えてやると言ったっぽい。

すげーな。聞かれてもおらず言葉もわからんのに割り込むその度胸。


彼は彼女たちが広げる路線図を覗き込んできて、

4人で見るにはひっつかねばならないし

地元の人が教えるのならそっちのが確実かと思って輪から抜けた。

それに、明らかにおのぼりさんな人たちで集まって

路線図に気を取られてるのって、スリのカモになりそうじゃない?

壁の路線図で彼女たちの目的地に行くにはどーすんのかなーと

ほとんど興味本位で確認だけして、その場を離れた。


が、私が私の目的地に向かう地下鉄のホームに降りてふと気づいてみると

くだんの彼女らはどーやら反対ホームへ行っていた。

おいおい違うぞと思って見てたら引き返してきてうろうろ。

なんかまだ迷子風だったので追いかけてって

彼女らの路線図とペンをジェスチャーと雰囲気で出してもらって、

いまここ。これに乗ってここで乗り換え。そしてこう行く。と

ペンでぐるぐるマークしながらなぞった。

メルシーボークーってフランス語でえらく感謝された。

私パリジャンじゃないけど。でも役に立てたのはうれしい。

けど教えてやるってわざわざ割り込んできたくせに

あのおっちゃん分からんかったんか。



モントルイユの蚤の市はクリニャンクールよりずっと小規模。

業者さんみたいな感じに服がいっぱい。

あと、野菜とか肉とかも業者さんみたいに市場みたいにずらっと。

あまりにも安いので、荷物増えても洗うより買っちゃうか。と、

着替えのTシャツ1枚購入。

おみやげにもなるし。(実際帰ってきてからも着た。)



昼ごはんはナンみたいな半円形の白い薄いパン(?)に

肉とかレタスとかたっぷり具を詰め込んだやつにした。

ファーストフードっぽいお店で「それ!」と指差して注文。

店の中から外を眺めつつぱくぱく。‥‥けど量が多い。


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