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風の吹くまま、気の向くまま。  作者: sugarpot
【どきどきパリ篇 20XX/08/13-20XX/08/18】
18/114

No,tomorrow,tomorrow,tomorrow...【20XX/08/14 パリ②】


あと一箇所、下水道を見たかった。下水道。またも地下。暗いとこ好き。

しかし並んでたのでやめた。荷物が重い。


そろそろ15時をまわるので、とりあえずこの重たい荷物を手放すべく

メトロを乗り継ぎホテルに向かう。


このホテルは韓国人一家が経営してる。たぶん。私の英語理解が正しければ。

フロントのおねーさんはアジア系だった。

ここでも紙(宿帳?)に名前書いただけで終わり。住所書くとか一切なし。

朝ごはんは何時からですとかも言われない。

今度こそ朝食なしなのか。それとも今度も朝食付いてるのか。

尋ねたいが語学力不足。ていうか宿とる時に確認しろオレー!


フロントから階段下りると石畳の広い中庭、

中庭の四方は高い壁で囲まれてて、見上げれば四角い空が見える。

そこに3つ4つ点在する小さい四角い家のうちのひとつが

私の部屋だった。しかもシャワー・トイレ付き。

うわなにこれかっこいい。

パリの宿ってみんなこうなのだろうか?

世界から隔絶したような、急に違う場所にワープしたような、

都会のど真ん中なのに急にしずかな空間がぽっかり現れるような、

この坪庭的中庭的空間の使い方。

かっこいい。としか言いようがない。



荷物をおろして散策続行。

ノートルダム大聖堂を選んだのは単純に

「なんか聞いたことある名前の響きだから」。

朝食以降何も食べてなかったのでパン屋さんに入り、チョコクロワッサン購入。

ボンジュール、と挨拶したら

パン屋のおねーさんはにっこり笑って「ニーハオ」と言った。惜しい。


ノートルダムに行ったら、手前の広場というか公園というか、に、

上野公園のハト並みに人間がわさわさいてめんどくさくなって入るのやめた。

少し離れた通りのベンチに腰掛けて、

パン食べながらぽけっと見上げるにとどめた。


あとはセーヌ川沿いにそのへんをふらふら散歩。

クレープとかサンドイッチとかけっこう売ってた。アイスひとつ買って食べた。


日が傾きだしていた。

飛行機雲みたいな筋雲が縦横無尽に空を走ってる。そしてぷかぷか綿雲。

セーヌ川には遊覧船。お散歩のひとがけっこーいる。

カップルもいて、鴨川みたい。

いや鴨川にあんなでかい遊覧船はなかった気がするが。



まだ帰るには早い気がして凱旋門にも足を伸ばす。

「地球の歩き方」ぺらぺらめくってたら登れると書いてあったので行った。


しかしあの高さでエレベータなし(障害者用のはあるらしい)。

カタコンブと同じよな狭ーい螺旋階段がえんえんと、

カタコンブよりよっぽど長く続いて、足がきしきしなった。

一時的に筋肉硬直状態というか。そして頭痛も復活。

日頃の運動不足が身にしみる。


上は高くてすっきりできもちよかった。

夜景の時に登ったらもっとよかったと思う。けど7ユーロは高すぎ。



そしてよーやくホテルに帰る。

フロントのアジア系のおっちゃんに勇気を出して

Breakfast,incruding? とカタコトで聞いてみたら

Sorry,No,と言われた。ふーんそっかーと思って部屋に戻ったら

電話かかってきた。フロントのおっちゃんから。


しかしこっちがカタコトなのでおっちゃんも空気読んでカタコト英語の応酬。

てか向こうが文章で言った言葉を私が聞き取れる単語のみ繰り返し、

向こうもそれを単語で繰り返す、って感じ。

Breakfast,Tomorrow,

7 o’clock to 10 o’clock,とか。


How much? と聞いたらFree. ‥‥えぇ?

びっくりして思わずonly tomorrow? とか聞き返してしまう。

よく考えるとものすごい図々しい。

けどおっちゃんは笑って

No,tomorrow,tomorrow,tomorrow...と言う。


All?! と言ったら笑われた。Special! と言われた。

うわマジですか。タダですか。毎日ですか。びっくりしすぎて

Thank youとメルシーとありがとうございます全部使ってしまった。

他に言葉を知らないというのは本当に困る。


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