第3話
ボクは機械の馬に乗りクロノス軍2万の先頭を走った。
後ろのにはトリスタンその右にスベルク、アイナ。左にイーズ、アンナ。その後ろにエリスと2万の軍という配置で移動を進めた。
「気温がさらに低くなってきた」
トリスタンがそう言った。
「アイスって奴に近付いてる事なのかもな」
それからさらに歩みを進めた時、状況が一変した
目の前が吹雪いてきて視界が奪われた。
「列を変える。横に広がらずなるべく隣との空間を詰めろ。ボクが前で道を作る」
「了解。でもルイス無理だけは、いくら最新のスーツだと言っても、耐えれる温度は限られてる」
「わかってる。だからこそボクが先頭に立つことに意味がある」
「後方の部隊!隣との間隔を詰め横に広がるのを避け、前の者に続いて進め!」
「スベルク。この風を止め向かい風を起こせるか?」
「…」
スベルクが起こした向かい風はボク達の背中を力強く押した。
それから3時間が過ぎたころ部隊に異変が起きた。
「ルイス!スーツに限界がきた。体温を保てなくなってきている。このままだとまずい」
トリスタンが後方の、部隊の異変に気づき知らせてくれた。
「トリスタンあとどのぐらいでウーティスに着く?」
「もうそこまで来ている。あと1時間ってとこ。でもこのまま進めば全員凍死する」
「これでもそうなる?」
ボクは雷をオーラのように身体に纏わせそれを徐々に広げクロノス軍を包み込んだ。
「温かい!」「なにこれ!」「身体が温まる!」
後方の部隊から声が上がる。
「ルイスやるー」「これは良いね!」「早めにやって欲しかった」
仲間からも声が上がった。
「ルイス、これは能力の消耗が激しいはずだ。保つのか」
「1時間ならなんとかね」
「頼ってばっかになってるな」
「気にすんなよ。いつも助けられてるのはボクの方なんだから」
1時間が経ちウーティスCo.近づいたころ敵が攻撃を仕掛けてきた。
「気をつけろ!」
ボクの忠告は遅く、クロノス軍は敵の攻撃を受けていた。
「四方八方から氷柱が飛んできている!」
イーズがそう言った。
「スベルク!この風を止めてくれ!」
スベルクは辺りの風を止め雪も飛ばしてくれた。
視界が晴れた。
「500はやられたな」
イーズがそう声に出した。
「負傷者の手当てを急げ!」
「ルイス見てくれる!着いたようだウーティスCo.に」
そびえ建つその建物は山のような形で上に行くにつれ細くなっている。
ウーティスCo.の前には数十万もの人造人間が並び、階段の上にはアイスと思われる人物が、そしてその隣にウーティスの姿があった。
「ウーティス!そこで待っていろすぐにたどり着く」
ボクはそう叫び睨んだ。
「威勢の言い若僧だ」
ボクは走り出し人造人間の軍に飛び込んだ。
その後を追いクロノス軍が攻めていく。
「ルイス!アイスは俺たちに任せてくれ!」
トリスタンのその声には力があった。
「頼んだ!」
「あなたこそ勝つのよ!」
「みんなをよろしくなエリス」
エリスは頷いき微笑んだ。
人造人間を蹴散らしウーティスがいる階段に足を踏み得れた。
その瞬間アイスが目の前に現れた。
「お前の相手は俺たちだ」
スベルクが突風を起こしアイスを遠くにぶっ飛ばし、その後を5人が追った。
「あんたが倒れるのが先か。クロノスが倒れるのが先か」
「君が倒れる選択肢を忘れてないか」
目の前に立つウーティスは貫禄があり、数多の戦を潜り抜けてきた自信がその存在感に現れていた。巨大なライオンを相手にしているようだ。
「あんたに聞いてみたかったんだ。力の能力者をどう思ってる」
「なぜこの世界に知恵と力の能力者がいるのと思う。私はこの問題を自らに問いてきた。そこで行き着いた答えがある。力は悪だという結論だ。知恵はこの世の暮らしを豊かにし便利にし幸せを創り出した。それに比べ力は…恐怖しか産まなかった。今もそうだ。だから私は知恵だけの世界を作る、皆平等の世界だ」
「人々を監視し洗脳し、自由を奪って皆をコントロールしているようにしか見えたいけど」
「物事には必ず二面性がある。君の見方は極端だ」
「あなたは力の者に会社も家族も奪われた。恨みを持つのはわかる」
「黙れ!力の者にはわからない!あの時の恐怖も絶望もお前らにはわからない!恨みなんてものじゃない、力の者の全てを壊してやりたくなる」
「なら壊してみてください」
「感に触る若僧だ」
ボクは刀を抜いた。
「雷を纏った刀。覚醒者の特性を刀に覚えさせている、これなら自らの能力を消費せずに済むということか。素晴らしい」
「自慢の仲間が作った自信作です」
「是非ともうちに欲しい人材だ」
ウーティスも刀を抜いた。
刀同士がぶつかり合い激しい音が辺りに響き渡る。