勇者召喚
1話に続きテンプレ、説明会です。
「じゃあな」
「あっ、ちょっと待ってくれ。出来ればでいいんじゃが私達の事は内緒にしてくれ。」
「おう、了解」
「では、送るぞ」
また、床が光った。……
「よく来て下さいました。勇者様方。」
目を開くと金髪の美少女が居た。年は16位だろうか、修道服の様な服を来ている。
「 あっ、あれ?勇者様は四人のはずじゃ?」とか言っている。ヤベェ俺のせいだわ。
「すみません、混乱していると思いますが、まず今の状況を説明させていただきます。
まず、私はカトレア=ユーリアです。一応この世界の聖女と呼ばれています。
そして、私があなた達を異世界からこの世界クロスワールドに魔王を倒すための勇者様として召喚させていただきました。」
「はあ?俺らが勇者だって、ふざけてんのか?」
コイツは確か内藤大智。頭はあまり良くなくケンカっぱやい奴だが人望があり、よくいろんな友達と遊んでいる。……イケメンだ。
「まぁまぁ、そんなに怒らないでカトレアさん?の話しを聞きましょう。」
コイツは学校一のイケメンで頭や運動神経もいいモテ男、浅間結城。いつも沢山の女子に囲まれている。
「ありがとうございます。まずは自己紹介をしましょう。先ほども言いましたが、カトレアです。年は15で、ムーセルト王国の第二王女です。」
へぇ、カトレアさんは王女なんだ。さっきは聖女とか言っていたけどそれはジョブなのかな?
「俺は内藤大智だ。」
「僕は浅間結城です。」
「私は水波雫よ。」
「私は姫山愛です…。」
この2人は幼なじみで、姫山さんほんわかした性格で、それをいつも水波さんがフォローしているという感じだ。2人共アイドルでも通るほどの美少女だ。
いつも内藤、浅間、水波、姫山の四人でいるのを教室で見ていた。
後は俺か。
「俺は五木圭だ。年は16。」
ちなみに俺らが呼ばれたのは秋の終わりごろで、おれは五月生まれだ。
「ありがとうございます。内藤さん、浅間さん、水波さん、姫山さん、五木さんですね。まず、どうしてこんな状況になったのか詳しい説明をさせていただきます。」
彼女が言った事を神から聞いた事以外でまとめるとこうなる。
この世界クロスワールドに魔王が誕生した事で魔物が活発化し、少しずつ人間や亜人、獣人の領土が魔物や魔族に侵略されているので、神託を求めたところ、勇者を召喚するための魔法陣を下さったどうしと。
そうだ、この世界には魔族や亜人、獣人がいるらしい。亜人はエルフやドワーフ、獣人は犬族や猫族がいるらしい。
魔族は魔王の配下で魔王が誕生した時に、現れた種族で高い能力を持っているらしい。
四人は帰れないと聞いて慌てたりしたが、浅間が他の3人を説得し、カトレアさんが生活は保証すると約束した事で他の皆も落ち着いた。
「説明は以上です。しかし、最後に一つだけ、重大な事があります。私達が召喚した勇者は神託によると四人だけのはずですが、この場には五人います。どうして五人いるのか分からないので、あなた達のステータスを確認させてもらいます。」
カトレアさんがそう言うと後ろに控えていた男が石板の様な物を持ってきた。
「これは先ほど説明したステータスウィンドウを他の人にも見えるようにするための、魔法具です。魔法具とは魔物から取れる素材を使って作られた道具です。では1人ひとりこれに触れてください。」
そうだ。神から神についての事は隠しておくように言われたんだ。せっかくだし、『隠蔽』のスキルを使ってみるか。
確かステータスウィンドウと念じるんだったな。
ネーム:ケイ=イツキ
種族:ヒューマン
ジョブ:異世界転移者
Lv:1
HP:100
MP:150
STR:15
VIT:10
AGI:20
INT:25
スキル
『鑑定』Lv1
『索敵』Lv1
『身体能力上昇』Lv1
『武器術』Lv1
『隠蔽』Lv1
称号
・異世界転移者…世界の壁を越えた者に送られる。スキルの覚えやすさ成長率がアップ
こんなふうに表示されるのか。種族っていうのもあるのか。ステータスはそのままにスキルは全部隠しておこう。
そしてステータスのお披露目会だ。まずは他の四人。
まずは1番勇者っぽい浅間、ジョブ、称号に勇者があり、ステータスがとても高い。HP、MPが1000で他のが全て150だ。さらにスキルに『剣聖』が付いている。称号の勇者はチームの取得経験値にボーナスがあるらしい。
次は内藤。浅間がやっている時からウズウズしていた。内藤はHPと物理系のステータスが浅間より高く、魔法系の能力が低かった。スキルは『闘神』だ。確かに似合っているw
3番目は水波さん。HPと防御系の能力が高く、スキルは『守護神』。
最後は姫山さん。MPと魔法系の能力が高くスキルは『賢者』
それぞれのスキルは『剣聖』は剣に関するスキルの取得しやすさと取得経験値量アップ、『闘神』は格闘術、『守護神』は防御系、『賢者』は魔法に関するものらしい。
ステータスが皆Lv1とは思えない程高いらしい。カトレアさんがめちゃくちゃ驚いていた。とても可愛い。そして、四人はめっちゃ喜んでいた。
最後に俺だ。周りの奴らもどんな結果になるか真剣に見ている。石板に触れた。ステータスが表示される。軒並み低い数字、スキルは一つもない。
「ププッ」後ろから声がした。
内藤が俺のステータスを見て笑っていた。
「お前のステータスマジ低いわ、ザコじゃね。」
「そんな事言っちゃダメだよ」
浅間が庇ってくれたが、目は笑っている。
カトレアさんが「これは普通の人のステータスとあまり変わりませんね…。けど、心配しないで下さい。呼んでしまった以上、責任は負いますので、勝手に見捨てたりはしません。」こう言ってくれた。マジでいい人だ。
「ありがとうございます。お世話になります。」俺は頭を下げた。
そしてカトレアさんが今から謁見の間に行くと言った。
此処は王城の一部屋らしい。