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通称『永眠』の冬眠





すすり泣き…


醜くゆがんだ顔

目を真っ黒にして、


すすり泣き…


服まで真っ黒で

花の甘ったるいにおい、


すすり泣き…





通称『永眠』の冬眠





泣かないで…

僕はこれから少しの間眠るだけなんだ


ただそれが君にとって気の遠い時間というだけ…


泣かないで…



君の存在があったってなくたって、

僕はいつか目覚めるんだ、


君が居ようと居まいと関係ないんだ。



だから



なかないで…


君を悲しませたくない。


醜い君なんて見たくない。


泣かないでくれよ…





頼むよ







僕が『永眠』から目覚めた時、


君は待っていてくれるかい?



花に囲まれた神々しい僕を、

時に深く刻み込まれた醜い君は、


待っていてくれるかい?












行かないで。なんて上辺だけの感動のセリフを君は吐いたけど、


そんなの関係ないんだ。



僕は『永眠』することにするよ。

君の願いなんか僕が生きのびることに比べれば、どうってことないんだ。













黄ばんだ花に埋もれている…

僕は今どんな顔をしているだろう。



眠れないんだ…


『永眠』できないんだ…





これじゃあ僕は生きのびられない…





『永眠』が出来なくちゃあ


僕は生きのびられない…






黄ばんだ花びらを払って、

僕はこの世に踏み込んだ。






やっぱり、



僕は眠らなくちゃいけない。


でも眠れないんだ。





君のことが気になって眠れないんだ。



だから



出てきてくれよ、


君の笑顔を今見せてくれよ。



このままじゃあ眠れない…








かくれんぼはもうおしまい、


早く出てきてくれ…







僕は君を探した…


眠ることを知らない体で…



冬眠することを忘れた体は


僕をも道連れに




いつか永眠することになる…











『永眠』=冬眠

永眠=永眠…みたいな感じで読んでもらえたら嬉しいです。


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― 新着の感想 ―
[一言] 柳条湖と申します。 通りかかって、タイトルが興味深かったので読ませていただきました。 え〜とですね、短編というものは雰囲気を描く物だと僕は思ってます。 そういう意味で、この話(というより詩…
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