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第陸枝〜走〜
とても短い夢の話。
車で坂を走り登る夢。
草原に挟まれた坂はみるみる傾斜がきつくなっていく。
このままでは、車が後ろへ引っくり返ってしまう、と思った瞬間、車は消え、いつの間にか私は坂の上まで続くロープを持っていた。半分ぶら下がっている状態の私は、ロープを手繰りながら坂を上がっていった。
また、こんな夢も見た。
ヨーロッパの煉瓦作りの街中を走り抜ける夢。建物の窓から窓へジャンプして、アクション俳優さながらにガラスを突き破って着地し、住人の迷惑も考えず、部屋の中を駆けた。私は無限に駆け続けた。
何処に向かっているのか分からなかった。でも、走り続けたかった。