第弐枝〜奇〜
奇妙で、滑稽な話。
非常に奇妙だが、自宅の台所で小さなソフトクリームを作る夢を見た。
コーンは、人差し指と親指で挟むようにして持つくらいに小さい。そのコーンを用心深くソフトクリームの出る機械の下に持っていき、レバーを捻ると、白とピンクのマーブルになったクリームが細長いラーメンの麺のようにニュルニュルと出てくる。
白の麺はバニラで、ピンクの方は、恐らくイチゴ味だろう。麺にとぐろを巻かせながらコーンの底へ溜めていくと、段々上から下までミニサイズのソフトクリームになっていく。なぜ小さいのかは謎である。
ただ、私の頭の中に友人達の顔が浮かんだので、友人達が来た時に渡すつもりだったのだと思う。なら尚更普通の大きさのソフトクリームでいいのでは?と思う。
完成したソフトクリームは冷凍庫にしまった。
奇妙といえば、こんな夢もあった。
山の中に飛行場のような広場があって、私は父とそこにいる。広場には飛行機の代わりに、白いカプセルのような3メートル程の長くて丸い物体が横たわっている。見つめていると、急にそれが浮き上がり、ロケットのように離陸していくが、数十メートルで失速してこちらに向かってきた。
慌てて逃げるが、その白い物体は父の頭に直撃した。父は「アイタタ」と言って頭から血を流していたけど、笑っていた。なんだか滑稽な光景だった。
あの白い物体は、父に接触後、地面に落ちて所々汚れ凹んでいたが、不気味だったのでそれ以上近付くことができなかった。
あの白い物体が何だったのか、中身があるのか、あったら何が入っているのか、何故飛んだのかは分からない。
夢が覚めてしまってからでは永遠に分からない。