新作発表会~曲者じゃ!出会え!出会えぇぇい!!~
時は少し遡るーーーーー
ここ、悪魔の城に男共が押しかけていた。
全員が作業着姿だが、背中にはギルド『農業狂慟組合』のエンブレムである鍬と大鎌をクロスさせたカボチャの顔が描かれている。
海賊旗のようなデザインだがシンプルで好意的な声も大きい愛着のあるエンブレムだ。
男達・・・・総勢24人の『農民』である。
女は居ない暑苦しい集団である。
まぁ女性が『荒地』から農地に出来る程の労働をこなせるとは思えないのだが・・・。
この農民、全員がギルドマスターである天道蟲と副マスターである鉄鬼とアンソニーの3人から指導を受けて見事『荒野を征した者』としてワムゥ(デカイ蚯蚓)から祝福を受けた益荒男である。
つまり全員がSTRとVITが高く、グランド・フォースとガイア・フォースを使え、前線に行っても平気な顔して殴り合いが出来る、そんな奴等なのだ。
そんな男共がコーヒーや果実水を片手に話し合っていると、銀色のモヒカンが特徴の男がマイクを片手に喋りだした。
『はい、ちゅ~も~く!
これよりギルド『農業狂慟組合』の恒例行事『新作発表会』を始めるぞ~。』
『おおおおぉぉぉおおおお!!』
・・・本当に暑苦しい連中である。
ちなみにマイクは音響石という素材をミハエルから仕入れて作られたオーダーメイド品である。
製作者は天道だという事だけを追記しておく。
雄叫びを上げる『農民』クラスを得た男達を見て鉄鬼は話を続ける。
『ギルマスいねぇけど始めてくれ。』
「ギルマスどうしたんっすか?
あの人、新作発表会楽しみにしてる人じゃないっすか。」
『罰ゲームの衣装替え中だ。
あの野郎、俺等に黙って伊勢海老みたいな大きさの海老を食ってやがったんだぞ?
何処で仕入れたのかと思ったら『海』を自分の土地で増やせるようになった事を黙ってやがった。』
海を増やせるようになった。
それだけでも素晴しい情報なのだろう・・・が、男達の感心はそこでは無かった。
「伊勢海老を独り占め!?」
「いくらギルマスでもそれは許さん。」
「拷問だ!とにかく拷問に掛けろ!!」
・・・流石の反応である。
ギルマスへの敬意の欠片すらない悪態を聞きながら鉄鬼が静まるようにジェスチャーを取る。
粗方静まったのを見てから笑って続ける。
『安心しろ~。
罰ゲームとして伊勢海老とってくるか前に作った『アレ』を食うかを選ばせてやったら伊勢海老獲ってきたから発表会終わったら皆で食うぞ~!』
『雄オオオオォォォォォォォオオオオオオ!!』
現金なものだが美味い物というのはある種の魔力を発っしているのである。
『ちなみに海の情報を黙ってた罰として前にキャンプファイアーの時に悪ふざけで作った『大地の化身セット』を1週間装備させる事になってるから、そこんとこ宜しく!』
う~い、と気の抜けた返事を無視して新作発表会が始まった。
『撲殺キュウリ』全長60cm・鉄の硬度と鉛の重さを誇る。
『パイル・ナックル』パイナップルの木の手の部分、釘バットも斯くやという程の棘が生えていて殴りつけてくる。
『修造トマト』水に漬けると「もっと熱くなれよぉぉおおおお!!」とか叫んで水の中でも燃え盛る。鉄が溶ける程加熱すると完熟して美味くなる。
『感想シイタケ』生えてる最中に今の感想を述べてくる。感想に応えてやら無いと不貞腐れて本当に腐る。
等と、これ植物?って感じの物が出揃ってきた時にそれは起こった。
「なぁ?コイツ新入り?」
仮面と腰ミノを付けた天道が新作発表会に出席しようと店の扉を潜った時だった。
コソコソと鞄を漁って修造トマトを1つだけ抜き取っている奴を見つけたのだ。
いつも欲しい作物があったら交換して良いし、タダでやっても良いと言っているが、漁っている奴の顔に見覚えが無かった。
だから問いかけてみたようだが、鉄鬼から帰ってきた答えは
『誰そいつ?』
であった。
そして章の始めの状況になったのだ。
天道「そろそろ職業の詳しい事位書けよ。」
作者「次の次くらいには書くよ。@海の出現方法は『一定以上の土地の広さを持つこと』だよ。」
天道「ユニークではないってこったな。」




