農狂の新作発表会~比較的マトモ~
「-----という馴れ初めがあったのさ。」
「そうなんですか。」
「と、言うより何故我々まで参加しているのであるか?」
俺達の昔話に頷く女性と少し困惑している男爵髭。
カフェ・悪魔の城なんていう糞が付くほどふざけた名前の店だが、実はここの店主・・・俺等のお得意様である。
というか鉄鬼からコーヒーを
俺からフルーツ(?)を
アンソニーから小麦を買っている。
アンソニーが何故小麦を育てているかって?
俺が聞きたいわ。
まぁそのふざけたカフェに偶然居た2人を加えて『農業狂慟組合』略して『農狂』の発表会が始まった。
発表会なんていっても実態は大した事じゃない。
我等がギルドは現在3人だけの弱小ギルドでしかも生産系ギルドだ。
ギルドハウスなんて買う金は・・・あるにはあるが、3人しか居ないのにギルドハウスなんていらね~・・・って空気になっててな?
資金はあるが、建てる意味がない状態なので軽食や飲み物が注文できる『悪魔の城』が溜り場になっている訳なのだ。
2人を加えたのは一般の意見も欲しかったからである。
「まず僕から行きますね?」
そういってアンソニー君が取り出したのは・・・・マンドラゴラ?
「マンドラゴラか?」
「確かに成果なんだろうが・・・・天道が作った奴いなかったっけ?」
鉄鬼と俺のツッコミにアンソニー君はニヤニヤ笑い続けている。
「え~っと・・・ジャスティス?
マンドラゴラなんて発見されてたかしら?」
「・・・まだ発見されていない筈である。
むしろ発見されていたらハーミットが『死ぬ気で採って来い糞共!』とか騒ぐ筈である。」
一般人枠のお2人さんはマンドラゴラを見て硬直しているようだったが・・・。
「ただのマンドラゴラではありませんよ。
見ててください。」
そういってマンドラゴラをデコピンで起こす。
待て!マンドラゴラを鳴かせたら!?
「あ~~~~~あぁ~~~~~水のなg」
「ストォォォオオオップ!?」
めっちゃ綺麗な声で歌いだしたマンドラゴラの口を塞ぐ。
これ以上はイケナイ。
「・・・・かなり良い声だしてたな。
つかなんだコレ?亜種か?」
「鉄鬼さん正解です。
正確には清流種とかいうそうですがね?」
「清流種?」
「えぇそうです。
川を買ってみて浅い場所で天道さんから貰ったマンドラゴラの子株を植えてみたんです。
そうしたらこんなのに。」
なるほど、綺麗な水場で育ったから清流種か・・・・山葵かよ!!
「味は?」
「犬の餌以下のゴミですね。」
「つかえねぇ!!?」
まさかの産廃!?
「まぁ一応使えるか天道さんに調べてもらおうかと思いまして。」
「・・・分かった、調べておくよ。」
「よっし次は俺だな!」
鉄鬼が取り出したのは・・・エシャロット・・・か?
エシャロットってのは玉葱と大蒜が合わさったような植物で日本にはあまり流通していない物なのである。
ちなみにヨーロッパでは良く使われる。
「エシャロットから品種改良した『人魂』だ!」
「・・・それ食べれるの?」
エンプレスさんのツッコミに眼を頭ごと逸らす鉄鬼。
「・・・・・・・食べようとしたり、切ろうとしたら悲鳴を上げて命乞いしてくるのをどうにかすれば食えるぞ。」
「・・・凄まじく食欲の湧かない食材であるな。」
ジャスティスの言葉に全員が頷いた。
天道「さっさと書けよ。読者さんが待ってくれてんだぞ。」
作者「それに付いてはこんな小説を読んでくださって有難うとしか言えねぇが、休みが3割の確率で消えてるんだからちょっとのんびりさせて欲しい。」
天道「・・・本音は?」
作者「ダクソ熱中症発病中。」
天道「追う者呪術で近寄られたらバト斧ブンブン野郎の分際で・・・。」
作者「神の怒り使って無いからまだ良心的だと思ふ。」




