表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
農民Play!  作者: オグズウェル
フレンドリーPlay!
43/93

農園の現状~レッツチャレンジ!大惨事!~

クーラーが欲しい、切実に。

ーーーーーーある農奴の話をしよう。


その農奴は気づいた時にはそうなっていた。

なんの事はない。

効率と言う面を重視すれば必然とも言える事だ。


耕し続けろ


水と肥料を撒いて肥やし続けろ



そんな脅迫にも似た思想は万人に受けはしない。



だが、男はそれを行った。

来る日も来る日も耕し続けた。

そして奇跡が起こったのだ。



嘗て、荒地であった場所が豊饒を約束された土地と化し。

実り豊かな作物を生み出す至宝の大地となった大地に農奴は一人立っていた。



最初は満足していたが、次第に不満を覚えるようになった農奴は新たな土地を求めた。



他人は言うだろう「馬鹿な奴だ」と


そうだろう、自分でもそう思うと農奴は嗤った。



かくして、農奴は新たな土地をまた耕す。


たとえそれが終わり無き事であろうとも・・・・。








『お主、人から良く馬鹿だと言われんかのぅ?』



「え?なんで?」



『普通、荒地から耕す人間は居らん。

大体が決まって楽をしようと農地を買うからじゃ。』



「ほう。」



『荒地を耕した人間もお主以外にも居るが・・・。』



「居るのか、俺以外に耕した奴が・・・。」



『居るよ、2人程じゃが。

けどもな、お主のようにまた荒地を耕そうとはせなんだ。


じゃけどお主という奴は・・・・・。』



そこで区切って周りを見渡す声の主。

見渡す限り広い農地だ。

ただし、所々で爆発し地を走り殺しあうように戦う植物と認めたくない物が膨大な量と言って良い程、跋扈しているが。



『なして・・・・なして『豊饒を約束された農地』が戦場と化しておるんじゃぁぁあああああああ!?』



声の主『豊饒を祝福する者ワムゥ』と呼ばれる全長30mにも及ぶ大蚯蚓が叫ぶ。



度々、自分を惹き付ける食事を大量に用意する男の耕した農地の土を食いはしたが、まさか農地が戦地と化しているなどとは思っていなかった。



「しょうがないだろ?品種改良を錬金術で行ってたら良く分からん生態をした植物が量産されたんだから。」



『これは植物では無い!ただの兵器じゃぞ!?」



「どこがだよ?食えるだろ?」



『食える食えないの問題じゃないわぃ!』




ワムゥの爺蚯蚓が何か喚いてるが知った事ではない。



俺の農地は今、4面にも及ぶようになった。


1面はただの畑で面白みも糞もないただの野菜アイテムを栽培している。

肥料をやっているから『生きた野菜』になっているが、ストレスを感じないように広々とした畑と適度な隙間、定期的な散水に選果して成長しきれなかった実を切ったりする作業を行う畑である。


2面は試験栽培を目的とした畑である。

錬金術で合成した種や新種同士の花を摘んで受粉させたりしている。

時折、変なのが出来るがそれはそれで問題ない。

何の因果か『マンドラゴラ』が出来たのは記憶に新しい所である。

ちなみに1回死亡した。



3面は『植物だった何か』の栽培を主体にした戦場である。

『暁顔・覚醒種』やら『ヒッキー・ポテト』等が『大多数』生息する魔窟とも呼べる場所である。

近頃『マンドラゴラ』や『ボム・スイカ』等が増えた。

ちなみにボム・スイカであるが、スイカ3つが集まったような姿で、1つが頭、2つが拳に位置する身体が蔦な奴である。

頭のスイカに空いたジャック・オー・ランタンのような顔の口から種を吐き、勝手に種まきをする奇行種でもある。

しかも種まきが終わったら枯れるっつか腐る。

種まきを邪魔すると殴りつけてくるが、拳に当たると爆ぜる。

何が爆ぜるかっていうと俺が爆ぜる。

リア充でも無いのに爆ぜさせられる。


頭をカチ割ると両手のスイカが収穫できるようになる。

それ以前に両手を刈ると手榴弾のように爆ぜて穴だらけにされる。

頭をカチ割ってからじゃないと駄目、絶対!



4面は首都で買ってきた樹を植えた農地である。

『葡萄ウッド・ゴーレム』『ガトリング・バナナ』『マッスル・アップル』の3種である。

葡萄ウッド・ゴーレムは正直、ジャック君なみに強くて笑えない。

今ならジャック君もステータスが上がってるだろうから比較対象にするには悪いが、マジでそれくらい強い。

ゴーレムの癖にバク転回避とかすんなよ・・・。

サマーソルトなんて大技決めるなよ・・・・。



ガトリング・バナナはまさしく兵器であった。

1秒間に5連射、それを6回撃ってくる。

しかもその後も、2秒ほどのクールタイムを追えると連射してくる。

実を撃ち切る前に房を切り取らないと収入が0になる鬼仕様。



マッスル・アップルに至っては俺の本気のSTRを凌駕してくる厄介物であった。

手放せよ!収穫させろよ!!

ちなみにピク○ンに似てる林檎をイメージすれば良いのだが、成長度合いによって美味さが変わる。

収穫できる状態になると手が生える。

少し成長すると頼りない腕で懸垂による筋トレを始める。

3時間置いておくと両腕が長く太くなり俺でも引き離すのに全力を出さなければならない。

6時間置いたら何故か腹筋が8つに割れている。この時点で引き剥がすのを諦めた。

12時間、なぜか胸の辺りに北斗七星の傷跡が・・・・。

24時間後、手を放したかと思うと力んで弾けとんだ。その時1回死んだ。





・・・・・・・・うん



「普通の農園だな!」



『どこがじゃ!?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ