別れと出会い~ただし出会う物は人ではない~
ジェイルとジェイナを連れて首都に到着した。
・・・結局ミサイル・ホーンが出なかったな。
「うっし、此処までだな。
二人ともお疲れさん。」
「本当に有難う御座いました。師匠。」
「有難う御座いました。お師匠さん。」
・・・・師匠呼びは継続ですか、そうですか。
「まぁ首都になんの用があんのか知らね~けど、強くなれよ?」
ちょっと苦笑しながら言うと。
「・・・師匠、笑顔が怖いっす。」
「流石お師匠さん、その内笑顔だけで人が倒せそうな気がします。」
「くっそ、テメェ等もか!?」
もう接客スマイル辞めとこう。
「はぁ・・・。
まぁ達者でな。」
踵を返して目的地に行こうとするが
「師匠!良かったらフレンド登録しませんか?」
ジェイルに引き止められてしまった。
「・・・別に良いが、俺は最前線とか行かないぞ?」
「良いじゃないですか、お師匠さん。
これも何かの縁ですよ。」
そう言うジェイナは、もうフレンド登録を送ってきやがった。
早すぎね?
「それじゃまたどこかで!」
「お元気で~!」
そういって双子と分かれた後、俺は大通りをブラブラと歩いていた。
施設職人の店を探すついでに色んな店を見ているのだ。
「いぃるぁっしゃ~せ~~~!!」
・・・・な、中々に個性的な呼びこみだな。
ちょっと見ていこうか。
「まいどぅ!」
なんか「毎度」と「どうも」を一緒にしたような喋りだな。
「何を売ってるんだ?」
「木に木まってんだろぅ!?」
こいつ・・・NPCかよ。
しかもログを見てみると『決まってる』が『木まってる』になってやがる。
遊び心は大切だと思うが誤字なのか素なのかハッキリして欲しい。
・・・しかし、木か。
林檎の樹とか無いかな?
「・・・・あったな。」
林檎の樹だけじゃなく、葡萄やサクランボにバナナ、桃や蜜柑とかなり数があった。
「少し興味があるな。」
「ナニォミテルンディス?」
「いや、オンドゥル語っぽくなるなよ。
聞き取れないだろ。」
「アンサンナラァモッツゥイイノガアッリマスゼェ?」
「人の話し聞けよ?」
んな訳で奥に案内されて目撃した物は、やはりというか木だった。
だが、ただの木でもなかった。
「なんじゃこら?」
一番最初に見えたのは葡萄の木のはず・・・・なんだが。
「ゴォァアア!!」
・・・・完全に人型です、本当にありがとうございました。
説明を見てみる。
『葡萄ウッド・ゴーレム』
葡萄の木と蔓から生まれたゴーレム。
格闘戦が得意だが、人を襲うことは殆どない。
唯一、頭に生える葡萄を採ろうとすると戦闘になる。
・・・・・・・・おい、これ
良い物じゃないか!!
『ガトリング・バナナ』
実を硬化させ、少しずつ切り離して撃ち込んでくるバナナ。
連射力は低いが、1発1発は金属鎧すら貫く貫通力がある。
実を撃つので速く採らないと実が無くなる。
切り離して撃ち込まれたバナナの実は生命力が強く、1日もあれば木になる。
・・・・ほほう。
これも買いだな。
『マッスル・アップル』
筋肉質な実をつける林檎の樹。
成長すると筋力トレーニングを開始して堅く強くなっていく。
樹自体も凄まじく堅くしなやかで、実は樹を利用して懸垂等を行う。
収穫しようとすると嫌がって樹を掴んで離さなくなるので、力ずくで取り込む必要がある。
掴んでいる部分を切ると味が劣化するのでご注意を。
これも買いだ。
『チェリー・ボー
これは駄目だ!!
何が駄目って名前的にアウトだ!
その後、値段と持ち運べる重量の関係で、先に出た3つの樹(?)を購入して店を出た。
ちなみに、中級農業を獲得してるかどうかで奥に入れるかどうかが分かれるらしい。
さぁ、さっさとクエを終わらせて栽培の時間にするぞ!
そうして、俺はクエを終わらせて短距離ゲートとかいう大きな街にあるという移動専用の魔法陣に乗って『始まりの街』に戻った。
蛇足ではあるが、首都で使用許可が出され、自分の行った事のある『街』にしか転送してくれないのであった。
・・・リベラ村まで送ってくれればいいのに。
天道「で?何で遅れた?」
作者「ダクソ2やってて対人戦に熱中しすぎてた。」
天道「せめて書いてからやれよ。」
作者「帰ってくる時間が12時前なんだよ。その時間帯くらいじゃないとマッチングできないし・・・。」
天道「謝れよ。」
作者「さ~せんw」




