農民による熊への対処法~不可能を平然とやってのける~
そこに痺れもしねぇし呆れるだけだがな!
ちょいグロめなので注意!
俺の前に立ちはだかるユニークモンスター『ストーキング・プー』コイツの特徴は高い隠密能力と拘束力の高い牙と爪。
この2点である。
戦法は後衛への奇襲で狙われるとかなりの確率でパーティから分断され、食い殺される。
だがその戦法が何故か破綻している。
コイツは『前衛』に居た俺を狙った。
さっきナイフを突き刺して分かったが、毛皮は薄めで、熊公より筋力も無い。
奇襲をするならジェイナを狙うと思ったんだが・・・。
「ふぅ!」
とりあえず、殴ってみる。
鼻っ面・顎への左ジャブ・右アッパー。
短い苦鳴を洩らしたのを確認した。
怯んでる隙に左脇へミドルキックをぶち込んだ所で違和感を感じた。
違和感を感じた所で、攻撃を中断してバックステップで後ろに下がる。
ブシュっと何かが頬に着いた。
左腕が少し抉られていた。
早いな。
俺は殴れるナイフ君1号を装備して、違和感を確かめるべくナイフ攻撃を胸に当てる。
ふわっとした感触。
・・・・!肉を斬った手ごたえが無いぞ!?
「ちぃ!」
驚いた事で対処が遅れたが、何とか爪を回避して距離を取った。
コイツ、熊公より1周り小さいんじゃない。
毛皮がモコモコして着膨れしてるようになってんのか!
つまりは犬のダックスフンドみたいに胴長ノッポ、横にでかく見えるのは羊毛みたいに毛で膨らんで見えてるだけか。
これ本当に熊のカテゴリーなのか?
完全にイロモノじゃね~か!!
つまりは見せかけだけだから軽くて早い。
力が強いんじゃなくて、冷静に判断できてない連中がそう感じただけ。
そういう事か?
・・・・投げてみるか。
熊型モンスターは流石にまだ投げれない重さだが、軽いなら投げれるかもしれない。
逆に投げれないなら間違えてただけで済むしな。
「ふん!ガァアアアア!!」
鼻っ面を殴って、シャウトで怯ませる。
一瞬の硬直を衝いて後ろに回りこんで胴を抱き絞める。
腰を落として薩摩芋を引き摺りだすように一気に腰に力を入れる。
組体操のブリッジのように頭を地面に着けるくらい仰け反る。
そして相手の頭を地面に叩き付ける。
ジャーマン・スープレックス。
プロレスを知る者で、この技を知らない者は居ないであろう伝統技の1つ。
決まったな・・・。
コイツ、猪より軽いぞ?
「グ・・・ァァ・・・・。」
しかも脳天カチ割られかけて気絶してやがる。
俺は立ち上がると、この熊モドキの股間の上に跳ぶ。
そして連続で踏みつける。
「テメェの存在は!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァアア!!」
丸くて桃色の不思議生物(?)の格闘コピー、或はファッションセンスと髪型に無理がありすぎる5部の主人公のスタンドのように蹴りまくる。
切ない断末魔が聞こえた気がしたが、俺の怒りは終わってねぇぞ!!
頭を掴んで地面に打ちつける!
「グ・・・オォォ。」
「何がグオォだ!土下座しろオラァ!!」
そのまま掴んで立たせて脇腹を担ぐようにバック・ブリーカー!
「コイツは滅茶赦さんよなぁ?」
熊モドキの背骨が悲鳴を上げてるが関係ないな。
ゴギン!と鈍い音が聞こえたと同時に熊モドキが柔らかく曲がった。
「仕上げじゃゴラァ!!」
バック・ブリーカーのまま横に倒れるように掴んだまま落とす。
エメラルド・フロウジョン、本当ならバック・ブリーカーをせずに落とす技だが、体重があるんだし関係ないよな?
最後、熊モドキの頭はクシャっという音と共に潰れた。
・・・・やっべ、やりすぎた・・・・かも?
作者「これ・・・大丈夫か?(版権的に」
天道「ムシャクシャしてやった。反省はしてるが公開してる。」




