鬼ぃさんと一緒!~双子座の妹の方~
お待たせしました!
・・・・え?待ってない?
・・・・・サーセンw
~ジェイナ視点~
「はっはっは!来いや雑魚共ぉ!」
私とジェイルの前に立つ小父さん、天道蟲さんが笑いながら両手をぶつけて前に居るハンター・ベアを威嚇しています。
挑発行動ですね。
モンスターの注意を自分に惹き付け易くする技で、大声や武器をぶつけたりする音などの敵愾心増幅量を上げるアーツ。
それによってハンター・ベアが天道蟲さんに襲いかかろうとします。
「はぁ!」
「たぁ!」
そこで私達が横からハンター・ベアを斬り付けます。
「ガァ!?」
天道蟲さんに注意を向けていたハンター・ベアが短い悲鳴を上げ、ジェイルの方を向きました。
「余所見とは余裕だな!熊風情が!!」
走り寄った天道蟲さんの蹴りがハンター・ベアの股間に直撃しました。
相当痛かったのでしょう。
切ない声を上げて蹲ろうとしたハンター・ベアに追い討ちを掛けるように、天道蟲さんが情け容赦ない猛攻を加えています。
「テメェが!死ぬまで!!蹴るのを!!!止めてやると思ってんのか!!?この害獣がぁ!!!!」
ドン引きです。
浦島太郎に出てくる亀さんを苛めるように踏みつけています。
時折、脇腹の辺りに爪先蹴りもやってるようですが・・・。
ハンター・ベアも弱弱しく鳴くばかりで抵抗しようとしません。
どうやら頭を踏み潰した時に気絶の状態異常が入ったのでしょうか?
よく見ると馬鹿兄貴も蹴るのに参加しています。
・・・反撃が怖いのか後ろ脚の所ですが。
「トドメだ!」
天道蟲さんが木によじ登りました。
後ろを向いたまま太い枝の上からハンター・ベアの上にジャンプしました。
「オラァ!」
そのまま空中で一回転したと思ったらハンター・ベアの上に両膝から押しつぶすように着地(?)しました。
マット扱いされたハンター・ベアが短い断末魔の声を上げて息絶えました。
「・・・ムーンサルト・バック・ドロップだったっけ?」
「知るわけないじゃない、私に聞かないでよ。」
天道蟲さんはハンター・ベアの死体をキャリアーバッグに入れると、私達に呼びかけます。
「お~い、さっさと行くぞ~?」
「あ、すいません!」
「今行きま~す。」
私達は天道蟲さんの後に続くように歩く。
天道蟲さん、自分は弱いって言ってたけどかなり強い部類だと思います。
スタンプ・ボアやハンター・ベアと言ったモンスター相手に挑発による敵愾心集めを難無く行い。
ハンター・ベアが3体程群れて出てきた時も2体を惹き付けてくれ、挙句に私達がハンター・ベアを2人掛かりで倒した時には、1匹はもう瀕死になっていました。
モンスター相手に無双する訳でもなく、私達に合わせて戦闘方法を変えているようでした。
丸太ももう使ってないですし・・・。
そもそもあんな丸太を振り回す方が可笑しいのですが、天道蟲さんのSTRはかなり高いらしく、スタンプ・ボアまでなら持ち上げれるそうです。
「天道さん、なんでそんなに強いんですか?」
ジェイルが天道蟲さんに質問しました。
天道蟲さんは苦笑いしながら否定します。
「いや強くは無いぞ?
俺よりも植物の方が強いからな。」
「植物?」
「言ったろ?生産職だって。
その一環で作ってる野菜やら薬草なんかの植物の方が俺より強いんだよ。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・へ!?
「植物が・・・ですか?」
「おう。
まぁ植物と言っても3割位は完全二足歩行するし、歩かない奴も1撃で俺を殺してくる物騒な奴が居るから安心できん。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え~っと。
まずどっから突っ込んで良いのか分からなくなったんですが?」
「まぁ突っ込んだら負けだ。
流石に自分から種撒きするスイカやら踏むと熊が一撃死する程の威力を持った地雷みたいなジャガイモとかが植物と言って良いのか判断に困るけどな。」
何なんでしょうか?
・・・・・兵器?
中途半端ですがお許しを
忙しくて疲れが酷いのです
・・・夏休み開始と衛生検査が両方くるとかいうオワタ式の真っ最中であります




