初めてのOTUKAI ～騎士団の包囲から逃げ出そう～
理想・生産職目指す！そんな小説を書こう！
現実・生産のせの字も出てこねぇ←今ココ
どこか神聖な雰囲気のある場所でパイプオルガンの音色をＢＧＭにしながら俺は目を覚ました。
「くっそ・・・ここどこだよ？」
辺りを見回すと、驚いた顔をしたザビエルに、老けてシスター服に対する魅力が一片たりとも無くなった十字架を構えるオバハン。
そして煌びやかな全身鎧を着込んだ奴が５人。
なんか十字槍構えて戦闘態勢をとってらっしゃる。
ゾンビがどうたらこうたら言ってるのは気のせいだと思いたい。
すると頭の中にインフォメーションがよぎる。
《クエスト『教会からの脱出』が始まります。》
おい平和的解決法はねぇのかよ！？
叫ぶ暇も無く金色の全身鎧を着た野郎が雄たけびを上げて迫って来る。
「オォォオオオオ！悪霊退散んんんん！！」
「寝言は寝てから言えよ糞脳筋！！」
突き出された十字槍を右に搔い潜る。
同時に相手の伸びた左腕の手首を、左手で掴んで引っ張る。
引っ張られてバランスを崩した所で左肘に掌底を叩きこむ。
ミシっという感触が伝わってくるが、狙いは関節破壊じゃない。
痛みで握りが甘くなった十字槍を力ずくで強奪する。
それと同時に野球のバットの如く振りかぶり
「ホームラン！！」
思いっ切り膝狙いでフルスイングする。
「がっ！？」
筋色(誤字にあらず)は短い痛みを堪えた苦鳴を洩らして倒れる。
「スマイソン！？」
今度は赤色の全身鎧の奴が驚きの声を上げる。
つか赤い鎧って凄いな、赤いのに光り輝いてるから目が痛い。
動揺は他の全身鎧の連中全員に見受けられた。
『今がチャンス！』
そう直感した俺の対応は早かった
まず強奪した十字槍を思いっきり鎧～ズ(ヨロイ～ズ)にぶん投げる。
そして背後に聳えるようにして存在するステンドグラスに向かって、腕を交差させ脚を畳んで身体の面積を小さくする昔ながらの方法で飛び込む。
「ダイナミックお邪魔しましたー！！」
ぶち割ったステンドグラスの先は少し低い塀があったが、乗り越えて路地裏のような空間に脱出できた。
ガチャガチャと自分の乗り越えた塀の辺りで音がする。
たぶんだがアイツラが乗り越えようとしてるのだろう。
待つ必要も無いので、そのまま大通りだと思う、喧騒がある方へ歩いていく。
自分の服装は如何にも『初心者です！』とアピールしているようなシャツとズボン。
それからボロいローブだったような外套だけだ。
武器すら持ってないってのは普通なのか？それとも俺だけなのか？
大通りに出るとかなり大勢の人間が歩いてる。
なんか今では廃れた歩行者天国ってのを連想する。
そして祖父の世代の某アサシンゲームのようにスリなども出来るだろうと確信できる服装。
まぁやる気はないが・・・
人ごみに紛れて暫く歩いていると
《クエスト『教会からの脱出』クリア》
どうやら完全に撒いたようだ。
《スキル『隠密』『喧嘩術』を取得しました》
お！初期に取ったスキル以外に新しいスキルが追加されたようだ。
《称号『切り開く者』を獲得しました。アーツ『強行突破』が使用可能になりました。》
アーツってのはスキルや称号なんかを得たり・強化したりすると使えるようになる行動のようだ。
詳細を見ると
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skill:隠密
class:特殊技能
習得条件
何者か（人間型限定）に追われている状態で追跡を振り切る
アーツ『隠れ身』使用可能
STR＋0 VIT＋0 INT＋0 SEN＋0
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skill:喧嘩術
class:戦闘技能
習得条件
鎧系統の防具を装備せずに人間型の敵を殴るor蹴る
素手での攻撃力が１・１倍になる
STR＋0 VIT＋0 INT＋0 SEN＋0
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『切り開く者』開放条件：自分より強い生物に囲まれた状態で脱出に成功する。
アーツ『強行突破』発動時間：アーツ使用後、次の攻撃まで
能力：攻撃した相手を吹き飛ばす
冷却時間：１８０秒間
なかなか良いスキルだな
だが俺の最初に選んだスキルがどれも生産or便利スキルなので組み合わせることが出来なさそうなのが残念なところか。
まぁ、まだ始まったばかりだ。
じっくり行けば良いじゃないか。
最初のスキルは生産が始まる時には判明してるはずです・・・・判明してるといいなぁ・・・・
