露天屋台を出してみよう!~第一種戦闘配備~
短いよ!
さぁ、まずは裏路地の一角に露天の為のシートを敷く。
そしてシステム画面から『商売』を選んでシートの上に座る。
これでシステム的には商品を出していない状態でも、商売中という事になる。
その上で安物の土製の壷を幾つか出して、木の板を乗せると簡単な陳列台が完成する。
そして即席の陳列台にナイフ4本と直剣1大剣1の順番に並べていく。
デッドリーさんは俺の武器的な位置に置いておく。
俺自身は初心者用の服から防御性能は無いが動き易い作業服の様な格好で胡坐をかいて座る。
頭のスキンヘッドはタオルを巻くとアラ不思議。
なんと言うことでしょう、おっさん顔も相俟って現場上がりのおっさんにしか見えなくなったではありませんか。
そしてお客を待つ。
~10分経過
「この辺に露天商の反応があるんだって。」
「こんな路地裏にか?そんなの絶対後ろめたい奴向けの店だろ。」
お、やっと来たか?
赤い髪の剣士風の女とローブ姿の男の2人組か。
「あ!あれじゃない!?見てみようよ!」
「おい、待てって。」
こっちを確認すると小走りで迫ってきた女性ににっこりとスマイルを向けて!
「いらっしゃい。」
接客挨拶を放つ。
「っひ!?」
目を見開く女性。
「モンスター!?」
俺を見て慌てる男。
てか誰がモンスターだコラ
「おうコラ、人の面見るなり化け物扱いか。覚悟は出来てんだろうな小僧?」
失礼な奴にはご退場願おう。
接客業の癖に短気すぎるって?
ここはゲームの中だ!はっちゃけたって許されるのだよ!
立ち上がると同時に微笑みながら拳の関節をほぐす。
拳の骨から鈍い音が響く。
そして1歩目を踏み出そうとした時
「逃げるぞ!殺気がヤバイ!!明らかに格上のモンスターだ!!」
男は踵を返して逃走した。
「ま、待って!?置いてかないで!!」
女は涙を流しながらホウホウの体で男に追随していった。
俺は~それをただただ見て~た~。
なんですのん?これ?




