【プロローグ】
煌王ラグナロク・ハットマンが大陸中を統治してた頃、各地では争いが頻発していた。
名のある名国は、煌王に存在を認知してほしく派手な争いを起こしていた。
名国の周りにあった小国は脅され兵となるか、巻き込まれて滅んでいくかの二択だった。
煌王は大陸の真ん中に位置する大きな渓谷に囲まれた煌都、スぺスで優雅に暮らしていた。
しかし、煌王は突然不治の病に冒されてしまった。
それも煌王だけでなく、スぺスにいた全ての人間、動物、ありとあらゆる生命が発症した。
謎の病は発症してから3日以内に確実に死ぬという病だった。
これにより原因不明の病によってスぺスは歴史から姿を消した。
このことは外の国達には伝わらず、意味のない無駄な争いだけが続いていった。
血で血を洗う争いに、兵は謀反を起こすなど、戦況は混沌を極めていた。
そんな中一人の兵士だけが争い中、身分を隠し各国を渡り歩いていた。
彼はスぺスに着いた時、都の状況を知ることになった。
とてつもなく大きな爆弾を突如として抱えることになった彼は、神からの呪いだと呟いた。
爆弾を各国に届けるため、奇跡を唱えた。
神の呪いか、彼の元からの才能なのか分からないが、奇跡は歴史を覆した。
スぺスと、煌王の死から数百年、各国は唯一の国家を創るべく大陸を去っていった。
後に、病と呪い、血肉で怪我された大陸はラグナロク、別名黄泉の大陸と呼ばれるようになった。
『旅行者:エリベルト』【第一節 王の最期】