6/38
山の手線
こんなふうにボピくんの初出勤は買い物やお
茶をいれたり、コピーをとったり、窓ふきやト
イレそうじをしたりと雑用ばかりをして過ぎて
いきました。
やがて定時の五時になると社長が来て言いま
した。
「やあ、ボピくん。お疲れ様。時間になったか
ら、今日はもう帰りなさい」
「はい。わかりまちたあ」
******
ボピくんは山の手線に乗り巣鴨駅で降りて、
下宿まで歩いて帰りました。部屋に入るとボピ
くんは、疲れからバタンと倒れ、そのまま眠っ
てしまいました。