メンタルつよつよ赤ずきん 最終話
「…え?え???」
事態を飲み込めないオオカミ
赤ずきんは、ポイズンアップルフォンの画面をみせます
そこに写っていたのは動画でした
動画開始
「はーい!赤ずきん⭐︎チャンネルの時間だよー!
今日はあのとっても有名なつよーいオオカミさんのところにきています!
内緒にしていたあることをカミングアウトしたいと言うDMをいただいたのでこちらの小屋にやってきましたー!
それでは入ってみましょう!」
コンコン
「こんにちは、入ってもいーい?赤ずきんよ…」(以下略)
…動画終了
青ざめるオオカミ
満面の笑みの赤ずきん
「ねー、オオカミさぁん?あんた、自分のシマでは最強and最恐で通ってるみたいじゃん??情報通の人から聞いたよぉ?すごいねえー、怖いねぇー」
「うちのチャンネル、リスナー15万人いるんだー。この動画今夜アップしようとおもってるんだー!いずれあんたのシマのやつらにも目に入るよねー?あ、あと写真もメルスタとメルッターにもあげとこうかなぁー、その可愛いすがた、みんなに見て欲しいと思わない?」
「こ、このぉっ…!」
腹に据えかねて拳を握りしめて赤ずきんに殴りかかるオオカミ
その拳左手でをかるくいなしてガラ空きになった左の腹に渾身のパンチをお見舞いします
「助太刀!!」
その途端、ドアがあき、猟銃を携えた大柄ムキムキの猟師が部屋に飛び込んできました
殴られて大きくのけぞるオオカミの隙をつき、赤ずきんはカゴに隠してあった小さい鉈を取り出し鞘を外します
右手にはいつ抜いたのか、太もものホルダーにつけて隠してあった拳銃
「さぁ、オオカミさん。もっと抵抗するなら、ここでカーペットの材料にしてあげてもいいよ?もし逃げたらこの動画、今すぐにアップしちゃおうかなー!」
そう言って猟師と共に凄み近づいてくる赤ずきん
「…要求はなんだ」
「要求だなんて、そんなぁー⭐︎でも、異種族のシマ欲しかったんだよねー!そろそろあの街だけじゃつまんなくてさぁ。それにいろんなコネクションも欲しいなーってね♪」
「なっ!」
「まぁまぁ、悪いようにはしないからさー。言うこときいてくれたら、ね?」
そう言うと、ネグリジェ姿のオオカミの写真をちらつかせて微笑みます
その天使の笑顔は、無邪気で可憐
まさかこんな脅しをかけているようにまるで見えません
「ぐぅ…!卑怯な」
「あんたも相当人を攫ったりヤったりしてきたんでしょ?卑怯もクソもないわよ。あ!!もうこんな時間じゃん!!イベントとレイドはじまんじゃん!
猟師さん、ありがとね!ほれ、オオカミ!私を乗せてうちまで帰れ!」
「いやそんな無茶な」
「いいから、GO!!!」
こうして赤ずきんは、新しいシマと新しい舎弟とポイズンアップルズカード100ドル分を手に入れたのでした
めでたしめでたし