調査難航
「では、全く主犯格の足取利は掴めなかったと言うことか・・・」
マイル上官は参ったように話した。
アンドリューと少年のやりとり後、マイル上官とブランが都市で聞き込み作業を行ったが、怪しい者の目撃情報だけで、接触して問い詰めても、全くその大本の情報は得られなかった。
「困りましたネえ。」
部下ブランも眉を下げた調子で答えた。
「こういう事件は厄介だ。何せ一番上の者が誰かを仲介して、そして全く情報を与えていない下っ端に汚れ仕事をさせるのだから。なんとか、中間のものまではたどり着けたとしても、大本を引っ張り出すのは厄介だ。」
マイル上官はため息をついた。
「今日はここで解散だ。また後日更に捜索を続ける。」
「はっ」」
上官の言葉の元、ブラン、クロノは返事をした。
♦
深夜
クロノはバー「エデン」に向かっていた。
-この感覚、確信がある。
クロノは一つの結論にたどり着きながら、バーにたどり着いた。
そして扉を押し開ける。
「やあ、クロノ。今日も来たのかい。」
マスターは、クロノの来訪に目を細めながら、声をかけた。
「はい。マスター。」
クロノは返事をした。
「クロノ、どうやらあの男も現場に居合わせたようだ。」
「あの男も・・・」
マスターからの予期せぬ情報に驚いたが、他は考えたとおりの結果であった。