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異界警察   作者: kurokoroko1101
1/13

(1)アンダーワールド

「警察だ-!止まりなさーい」


一台の車が都市を猛スピードで駆け抜けていく。

なんだ、なんだと群衆が騒ぎ立つ中、もう一台の車がそのまえを逃げていく。


「ちっ、追いつかれたか、もっとスピードを上げろ!」


「はい!」


目にもとまらぬカーチェイスだ。車と車との間をくぐり抜け猛スピードで逃げていく。


「東に回り込め!」


車が狭い路地に入り込む、パトカーがスピードにより路地裏に止まれず停止する。


「しめた!このまま逃げ切るぞ!」


犯行一派は、路地裏をゆうゆうとぬけていく。


「あちゃー、このまま逃げられまスかね、、、」

一人の警官の青年が呟く。


「いや、大丈夫だ。」



「これで安心だ、もう追ってこれない」

パトカーを振り切り車内は安堵した様子だ。

そうして複雑な路地を抜けようとしたところでー


「警察だ!止まれ!」


パトカーが道をふさぐように横に停まり、待ち構えていた。


「ぐ、、、、」


後ろからもパトカーに囲まれ、逃げ場を失った犯人達は降伏するほかなかった。


「銀行強盗の罪により逮捕する!」

犯行グループはおとなしく連行されていった。


犯人逮捕の指揮をとったのは黒髪短髪でそして-


                 ♦


「よくやったな、クロノ」

銀髪の男性が彼女に声をかけた。


「有り難うございます。上官。」


その姿を見た、他の警官達はざわめいた。

「悪魔で警察に上り詰めるとは、、、、、」

「しかもスラム育ちってほんとすか」


彼女は黒い羽を持った悪魔、そして警官達はみな白い翼を持った天使だ。


ここは、天使と悪魔という種族が混合して暮らす、アンダーワールド。

上流階級は天使達がしめ、悪魔出身は階級が低いとされていた。

悪魔差別が横行するこの世界で、警察という地位に悪魔が付くことはまれとされていた。


                 ♦



警官達は任務が終わり署に戻っていく、ここはこの世界で最も大きい都市、メトロポリスだ。

そして、警官達は警察の中でも特殊な世界警察(いうなれば国家警察)であった。


「しかし、こんな都市規模の事件にかり出されるなんて、世界警察も暇になったもンですね」

髪が栗色の天使の青年がそう言うと、すかさず反論が入る。

「どんなことでも、事件は事件だ。世界警察だからひいきされるべきとは思わないが」

先ほどのマイル上官が部下の者を叱責する。


「マイル上官、では私たちは本署に戻りましょう」

クロノと呼ばれる少女の警官がそう声をかける。


「ああ、そうだな」

マイル上官はそう踵を返した。

この世界でも警察署というのは点々と存在している。

しかしながら、この大都市メトロポリスでには、総本部でありもっとも世界的で難しい事件を扱う本部がある。


それが、マアトと名付けられた警察達の本部組織だ。

そしてクロノ達はその中でも特殊な任務を遂行する部隊であり、署内でもその顔を見たことがある者は少なかった。


「では、帰ろう。」

マイル上官の指揮の下、栗色の髪の青年がついて行く。

上官は背が高く、逞しく短髪で銀髪の髪をしている。


「上官、さきに帰っていてください。後から戻ります。」

クロノは二人にそう声をかけた。


「わかった」

上官が返事をし

「気をつけてくださイね」

青年がそう言葉を残し二人は引き上げていった。

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