千歳から飛来するソ連機の迎撃任務のため空母に乗り換えて零戦一一型で迎撃したよ
さて、敵の戦艦と空母を含んだ一個艦隊を戦艦”金剛”で撃退して、大湊へ戻ったあとは、食事を中断されて腹ペコだった事もあって士官用食堂で新鮮な海産物や野菜などをたらふく食べることにした。
大湊は稚内に比べれば古くから港町として栄えていたりしたこともあって様々な設備も充実しているし、防御設備として稚内より大規模な対空砲陣地や防空戦闘機部隊、対艦攻撃機部隊なども存在している。
まあこのあたりは北海道と本州の違いというのもあるかもしれないが。
「うーむ、このあたりはうまいヒラメのソテーやホタテのフライ、焼きたてのパンに新鮮なサラダをたらふく食べられるのは良いものだ」
この世界の日本海軍はイギリスだけではなくフランスも参考にしているので食事状況もかなり良い。
俺と一緒に食事をとっている美月くんもうなずいていった。
「それに艦長が大佐へ昇進したこともあって稚内の時よりいいものが食べられるようになりましたよね。
私もご相伴に預かれてありがたいです」
「ああ、佐官や将官の階級一つ差の待遇の違いはかなり大きいからな」
中佐と大佐では乗艦できる軍艦の差もでかいが普段の待遇もかなり違う。
そうして食事が終わればゆっくり風呂に入って、ぐっすり睡眠をとった。
そして翌日の朝食ものんびり食べることができたのは助かったな。
「十分休息をとったおかげでだいぶスッキリしたな。
それに朝食は和食でアジの開きに出し巻き玉子、青菜のおひたしに、お新香と味噌汁と言うことなしだ。
それに食後のタバコが実にうまい」
美月くんもゆっくり食事をできたせいかだいぶ元気になったようだ。
「本当、ごはんくらいはゆっくり食べたいですよね。
そして朝ごはんに焼き魚と味噌汁にお新香はやはりほしいです」
「まあ敵はこちらの状況など斟酌はしてくれないがな。
日本人なら魚に米に味噌汁だよな」
「はい、私もそう思います」
海軍だと割と洋食が多いのだがやはり日本人なら米に味噌汁だと思う。
そして俺は前回の出撃の功績により勲章を授与された。
それにより駆逐艦の朝潮、巡洋艦の高雄、戦艦は日本独自の設計による初の超弩級戦艦である扶桑、空母は龍驤に乗り換えることが可能になった。
扶桑は姉歯戦艦だとか欠陥戦艦だとか散々に言われているが、ゲームでは金剛より高い火力を持つ無難な戦艦でそこまで問題はない。
ただ金剛型より明らかに鈍足だったりはするけどもな。
空母に関しては20機しか航空機を搭載できない鳳翔の倍の40機を龍驤は搭載できるので、大幅に航空戦力が上がっているのが良い。
正規空母になれば60機や80機、最大で120機も搭載できる用になるはずだけど、まだそこまでは当分無理なようだな。
そんな事を考えていたら唐突にコンソールが開いてミッションが提示されたのだ。
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【ミッション】ランクD
目標:敵航空機による大湊基地への空襲を阻止せよ
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そして基地内にサイレンが鳴り響いた。
「やれやれゆっくりはしていられないようだな。
またソ連海軍が来たか?」
コンソール情報で違うとはわかっているが一応そう言っていくと放送が鳴り響く。
「ソ連帝国の航空機当基地へ接近しています。
航空隊は速やかに迎撃についてください」
「今回は航空機による攻撃か。
まあ今回は食事は終わっているしまだましだな。
対空迎撃のために我々も行くか」
俺の言葉に美月くんがうなずいた。
「はい、艦長!」
俺は急いでコンソールを開いて船を巡洋戦艦”金剛”から航空母艦”龍驤”へと変更し、艦載機は40機全て旧式な九六式二号一型艦上戦闘機からゼロ戦一一型艦上戦闘機にして急いで船へ戻った。
あまり時間がないので細かいことはいじれないが、エンジンを新型に変更して速力は32ノットに変更。
この世界の空母は赤城と同じく巡洋艦クラスの大砲を搭載することができるが対空任務であれば特に必要もないのが対空武装は念のため一応強化するべきか。
40口径12.7cm高角砲連装6基12門は50口径12.7cm高角砲連装6基へ
13mm機銃4連装6基24挺は25mm機銃4連装6基24挺
へ変更しておく。
「よし速やかに出港せよ。
両舷前進最大戦速!」
「両舷前進最大戦速!」
戦闘マップには北に小さな光点が写っていてそれは刻一刻と南下しつつある。
今回の航空機は千歳からまっすぐ南下してくるようなので津軽海洋の真ん中で、北から南下してくる敵航空機を迎え撃つ準備を整えると敵機が飛来してきた。
「航空隊全機発艦せよ!」
「了解しました。
ゼロ戦一一型艦上戦闘機、全機発艦します!」
そしてしばらくして無線での報告が入ってきた。
『コウクウユウセイカクホ、テキコウクウキハI-15bisニJu87」
「今回は本艦まで敵の航空機が来ないでくれればいいのだが……な」
『コウクウユウセイヲカクホ』
しかし完全に迎撃には至らなかったようだ。
「全艦迎撃準備! 対空戦用意!」
「迎撃準備! 対空戦用意!」
50口径12.7cm高角砲連装6基に25mm機銃4連装6基24挺が空を睨む。
「I-15bisおよびJu87来ます!」
「相変わらず嫌な音だ。
回避行動とれ!」
「回避!」
頭上で威嚇用の吹鳴機が禍々しく鳴り響き、頭上から急降下爆撃をおこなうJu87へ25mm4連装機銃が火を吹くと練度不足なのかパタパタと敵機が落ちていったが完全にはは防ぎきれなかった。
「総員、衝撃に備えよ!」
そして爆弾一発が後部甲板に直撃した。
「後部甲板に被弾、対空砲機能停止!火災発生!」
「消火作業急げ!」
「消火作業急げ!」
「鎮火確認!」
やがて敵航空機は損害に耐えきれずに撤退していった。
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【ミッション】ランクD クリア
目標:敵航空機による大湊基地への空襲を阻止しました
目標を達成しました。
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「今回も一時はどうなることかと思いましたが、なんとかなりましたね。
艦長」
「ああ、敵の数がもう少し多かったら危なかったがな。
さて大湊へ戻るとしようか」
俺がそういと美月くんも笑っていった。
「はい、大湊基地へ帰投します」
こうしてソビエト空軍の空襲はなんとか防いだが、新型航空機の開発は進めないと駄目だな。




