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通商破壊の潜水艦隊を壊滅させたが超兵器が出てきたらやはりどうにもならないな

 現状中国大陸ではソ連帝国陸軍の攻撃に関東軍は押されっぱなしで、満州は放棄し朝鮮半島まで撤退している。


 根本的に日ソの戦車の性能が違いすぎて相手にならないというのが実情のようだ。


 しかしソ連軍は朝鮮半島を無視して、中国の黄河近辺、華中の制圧を優先している。


 中国の国民軍は日本の関東軍より遥かに弱く、関東軍は朝鮮半島に封じ込めておけば身動きが取れまいということのようだ。


 実際に朝鮮半島では燃料不足や食料不足が深刻になっているらしく、更にソ連の潜水艦による通商破壊の被害がでかいようだ。


 ソ連は海軍力増強のため大規模な艦艇建造計画を考えていたが、特に潜水艦は重点整備要目とされ、多数が建造された。


 とは言えしかし当時のソ連の技術力では充分な性能の潜水艦を開発できず、ソ連は他国からの技術導入を必要としていたのだが、そのためにソ連はナチスドイツと手を結んでしまったのだな。


 ドイツはヴェルサイユ条約により潜水艦の建造を禁じられていが、ソ連はドイツ企業に造船所を提供し、国内の施設を条約の抜け道として利用させる代償として、ドイツの潜水艦技術を導入した。


 で、実際にディーゼル機関や電動機、蓄電池など各種装置の大半はドイツ製のものをそのまま使っているようだがそれでは数が作れないので、改型ではディーゼル機関をはじめ部品の大半をソ連製に置換し、ソ連製の生産設備での建造を可能とさせたようだが。ソ連の技術では部品製造に困難が続出してもいるらしい。


 で、まあ樺太付近から黄河の河口ぐらいまでソ連の潜水艦が今やうろついているという状況なわけだ。


 性能的にも航続距離を除けば日本の伊号潜水艦と遜色のない速度と武装だったりもする。


 まあ、基本的に潜水艦の性能や武装は日米英独ソでどこもそう変わらないのではあるが。


 そういうわけで敵水雷戦隊を壊滅させた後のしばらくの休息の後に下った命令が宗谷海峡の潜水艦の排除だ。


「確かに樺太への物資輸送が滞ってしまうのは困るだろうな」


 ゲームのコンソール画面を開いて乗艦を巡洋艦「足柄」から駆逐艦「吹雪」に変更。


 吹雪は睦月よりは新しいので性能もそこそこ上がっている。


 また巡洋艦よりも足が早くて小型の駆逐艦のほうが潜水艦相手には戦いやすい。


 もっとも巡洋艦には対潜哨戒機を乗せる事ができるというメリットもあるけども。


 さらに”開発”画面を開き対潜爆雷とその上位兵器である爆雷投射砲に対潜噴進砲(ロケット)と新型対潜噴進砲(ロケット)を開発して爆雷投射砲と新型対潜噴進砲(ロケット)をそれぞれ設置する。


 噴進砲は遠くの潜水艦も攻撃できるが、爆雷もないと深く潜られた場合に攻撃できなくなるからな。


 更にエンジンとボイラーもそれぞれ新型を開発しそれに変更して速度を44ノットへ向上させる。


 海上艦艇では40ノットを超えればとてつもなく高速だが、ゲーム後半では最低それぐらい無いと回避不可能とかに成るんだよな。


 その他の武装はデフォルトのまま。


 具体的には


 12.7cm50口径連装砲3基

 7.7mm機銃2基

 61cm三連装魚雷発射管3基9門


 だな。


 特に水上艦艇や航空機との戦闘を考えないのであればそちらの武装を強化しないで重量を軽くしてしまったほうが速力は上げやすい。


 これだけ準備しておけばとりあえず問題はないだろう。


 そして準備を整えて出撃すると唐突にコンソールが開いた


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


【ミッション】ランクF



 目標:潜水艦を5隻全て撃沈せよ



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


音波探信儀(ソナー)に感あり! 潜水艦です!」


 音波探信儀担当(ソナーマン)が叫ぶ。


「ふむ、早々に敵潜水艦を見つけたか。

 対潜戦用意」


「対潜戦用意」


 しかし音波探信儀担当(ソナーマン)が叫ぶ。


「魚雷音聴知!」


「チッ、あっちもこっちの接近をわかっているか。

 回避!回避!」


「回避!」


 幸いあちらの魚雷の性能は旧式で遅く、こちらの船の速力を上げたこともあって回避はできた。


「噴進砲で反撃せよ!」


「対潜噴進砲用意!てっ!」


「てっ!」


 号令とともに音波探信儀担当(ソナーマン)がイヤホンをさっと外した。


 そしてしばらくして”ボシュ”っと水柱が上がって、音波探信儀担当(ソナーマン)がイヤホンをさっとつけて確認する。


「潜水艦の圧壊音を確認!」


「よし一隻撃沈したな」


 撃沈した場所の潜水艦コンソールの光点も消滅しているので間違いないだろう。


「敵潜水艦が沈降を開始した模様!」


「深く潜れば逃げられると思ったか、爆雷投射砲に攻撃を切り替え!」


「攻撃を切り替え!」


 敵潜水艦の脇に移動して攻撃を開始。


「爆雷投射砲てっ!」


「てっ!」


 俺の号令とともに音波探信儀担当(ソナーマン)がイヤホンを再びさっと外した。


 潜航中の潜水艦はせいぜい8ノット程度の速力しか出せないこともあり爆雷から逃れることは困難。


 しばらくして”ボシュ”っと水柱が上がって、音波探信儀担当(ソナーマン)がイヤホンをさっとつけて確認する。


「潜水艦の圧壊音を確認!」


 同様に残りの潜水艦も爆雷投射砲を使ってすべて仕留めた。


「よし、これで全部だな」


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


【ミッション】ランクF クリア


 目標:潜水艦を5隻全て撃沈しました


 目標を達成しました。

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 しかし稚内に戻ろうとした俺達に届いたのは悲報だった。


 ”稚内と小樽近辺の港及び空港がソ連海軍の超大型戦艦によるレーザー攻撃で壊滅した”


 というものだ。


 やはり超兵器による攻撃が行われたらどうにもならないようだな。


「致し方あるまい。

 乗員の休息のためにも大湊へ向かおう」


「わかりました……」


 南樺太と北海道の道北・道央がソ連の陸軍に制圧されるのはその直後のことであった。


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