その後の世界
ソ連帝国が消滅したことで、中国共産党を後押しする勢力は消滅し、国民党を後押しするアメリカなどの助力などにより中国の公共内戦は国民党が勝利した。
しかしソ連による攻撃とそれに対抗するために行った徹底した焦土戦術により荒廃した中国では中華民国はほぼ荒野となった土地を再生させるところからの再出発となった。
日本については満州はアメリカが鉄道権益を確保し、赤道より北にある旧ドイツ領南洋諸島の委任統治権も手放すことになったが、樺太全域及び千島列島を確保し、南西諸島に加えて台湾と朝鮮半島の権益も確保できたことで日本本土への復員による食糧不足は最低限に押さえられた。
イギリスがナチスドイツ及びソ連との戦いで被った戦力の損失は甚大で、さらに戦後にアメリカ合衆国がレンドリース法を停止して対英援助を打ち切ったことで、経済的に窮地に陥ったイギリス政府は植民地を維持することが困難になり、また各地の独立運動も相まって、大英帝国は崩壊した。
しかし、ミャンマーなどを除く元植民地の多くは、その後もイギリス連邦の一員としてイギリスとの絆を保っている。
フランスもモロッコやアルジェリア、ベトナムなどが独立したことどほとんどの植民地を失った。
こうして殆どの大国は大きく疲弊したことにより、しばらくの間、人類は平和を梟首することになったのであった。




