北海道と樺太は奪還したし次の目標はウラジオストックだ
さて、ソ連のレーザー戦艦”イヴァン・ヴァシリエヴィチ”をなんとか撃沈したが、こちらも島風級駆逐艦2隻に僚艦の尾張級戦艦1隻、さらに空母の艦載機のほとんどを失うという多大な犠牲が出た。
「やれやれ、思っていたより損害がでかかったな」
苦笑する俺に美月くんがうなずいた。
「……そうですね。
まさか尾張級戦艦がレーザーの一撃で消滅するなんて……」
「とはいえあの攻撃は明らかにおかしかったが」
完全にレーザーのリミッターが外れていたからおそらく一発売った後には砲塔は使用できなくなっていた可能性は高い。
もっともそうならずにもう一発撃ってきた可能性もないとは言えないが。
さらにここでもう1隻超兵器などということがあれば俺達は全滅していた可能性は高かったが、さすがにそんなことはなく、ソ連の水上戦力を撃滅したことで稚内や南樺太の大泊、その他千島列島の奪回が成功したので俺達は稚内に寄港した。
「睦月に乗っていてソ連の水雷戦隊に追い回されてここへ逃げ込んだのが、まるで昨日のことのようだな」
俺がそう言うと美月くんが苦笑していった。
「まさか、日本を追われてイギリスに亡命してナチスドイツと戦うことになるなんて思いもしませんでしたが、ようやく帰ってこられましたね」
「ああ、ようやく帰ってきてソ連から取り返すことが出来たな」
そして今までの功績を元に俺は元帥海軍大将に任じられ元帥佩刀が許可された。
「救国の英雄に対するものとしては不十分であるかもしれないが、これからも頑張ってくれ」
「はい、一層の奮闘を約束いたします」
「うむ、期待しているよ」」
これにより最大で12隻の艦隊編成が可能になった。
北海道・樺太・千島を取り戻したことで次に目指すのは満州の奪還ということになる。
とは言え満州事変から満州国の樹立で批難された日本は国際連盟を脱退しているので微妙だが、満州は公的に日本領であるとも言えないのだが。
すでにソ連軍は中国方面から撤退して居るが、アメリカのB-29によるウラジオストック、ハバロフスクなどへの戦略爆撃を受けており、継戦能力は喪失しつつあるが、アメリカや日本のものに比べて戦車の性能では圧倒的に上でもあるので、安心はできない。
とはいえウラジオストックについては超兵器の存在は確認されていないので、なんとかなるだろう。
通常戦力多数と戦うのであれば射程が長く威力も高いが再装填に時間がかかり多数を搭載することが出来ない、80センチ砲などの大口径砲や固定超長砲身超電磁砲よりも、45口径41cm連装砲を多数積んで数を優先し、航空機攻撃をメインにしたほうが良いかもしれないな。
機雷による港の封鎖に対処するためにも駆逐艦なども必要だろう。
今回は尾張級戦艦2隻、紀伊級航空戦艦2隻、駿河級空母2隻空母2隻、利根級巡洋艦2隻、島風級駆逐艦4隻という編成で挑み電磁防壁を装備して敵の光学兵器に備えることにした。
これでうまく行けば良いのだが。