レーザー戦艦をレールガンで何とか撃沈したよ
さて、最大限の開発も行って尾張級戦艦2隻に固定超長砲身超電磁砲を設置することで射程と火力を最大限まで伸ばした。
そして俺は出撃の指示を受けた。
「陸軍による北海道奪還作戦が行われる。
貴官らはソ連の補給線の寸断を行いつつ、水上兵力の撃滅に努めてくれ」
「は、承知いたしました」
ソ連はアメリカによる戦略爆撃や潜水艦による通商破壊で大きなダメージを受けていて、北海道のソ連軍は依然尾ニューギニアの日本軍同様に孤立している。
現代戦では食料だけでなく弾薬や衣料品、医薬品の補給が非常に重要でそれがない状態で戦うのはかなり難しい。
ソ連赤軍の捕虜に対してはソ連政府がジュネーブ条約を批准していないことによりナチスドイツは捕虜に対して非人道的な扱いを行ったが、ソビエト赤軍の政治将校はともかく一般の兵士に対してまでそういったことを行ったことで、人道的非難を受けたし、余計な抵抗を受けるようになった。
そういったこともあり日本軍は降伏後の捕虜の扱いを日露戦争時まで戻し、戦時国際法を遵守して捕虜を厚遇したことで北海道征圧はスムーズに進んでいる。
俺たちは艦隊編成を尾張級戦艦2隻、駿河級空母2隻に島風級駆逐艦2隻として大湊を出た。
「よし速やかに出港せよ。
両舷前進最大戦速!」
「両舷前進最大戦速!」
そしてしばらくしてコンソールが開いた。
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【ミッション】ランクS
目標:レーザー戦艦”イヴァン・ヴァシリエヴィチ”を撃沈せよ
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そしてやはりイヴァン・ヴァシリエヴィチが出てきた。
帝政ロシア時代最大の暴君、イヴァン雷帝の名前つけるというのはいかにもスターリンらしい。
「北方より超大型戦艦接近中。
例のレーザー戦艦と思われます」
「総員第一級戦闘配置!
空母は航空機を発信させ先制攻撃を!」
「航空機発艦始めてください!」
空母からRF-4ファントム偵察機仕様、F-4EJファントム戦闘機仕様、三菱F-1、F-4EJファントム爆撃仕様などが次々に発艦していく。
そしてRF-4ファントム偵察機仕様から無線が入った。
「海上に敵艦を確認!
うわーーーーーーーーーー!」
そして通信が途絶した。
レーザー戦艦の対空ミサイルや対空小型レーザーと拡散荷電粒子砲によって、攻撃隊の航空機が次々に撃墜されているようだ。
「くそ、レーザー戦艦の対空性能は俺の予想をはるかに上回っていたか。
空母は後方へ、島風級は左右に分かれて魚雷攻撃を!
戦艦は固定超長砲身超電磁砲の射程に入り次第攻撃開始!」
「射程に入り次第各艦攻撃開始!」
しかし、島風級の一隻が敵のオメガレーザーの一発で轟沈、もう一隻が接近して超音速魚雷を放ち、レーザー戦艦の側舷から水柱が上がるものの撃沈に至らず、オメガレーザーの一発で轟沈した。
「くそ、駆逐艦とはいえレーザーの一発で轟沈させるとはなんという威力だ」
「敵艦、射程に入りました!」
「よし固定超長砲身超電磁砲で攻撃開始!」
「固定超長砲身超電磁砲で攻撃開始!」
火薬による化学反応に基づく弾丸の速度は毎秒2km/sが限界だが超電磁砲は8km/sそれを大きく超えることができる。
ただしそれには莫大な電力が必要であるから普通ではそう簡単には実装できずレールガン本体の改良よりも、むしろ電源開発のほうが大変だが、高出力な原子炉が開発されたことで実装が可能になったわけだ。
「直撃により艦橋大破!」
「よし、やったか?」
「え、敵主砲エネルギー反応増大!」
カッツという閃光が放たれて僚艦尾張級戦艦が光に包まれて消滅した。
「固定超長砲身超電磁砲再砲撃急げ!」
「再砲撃急げ!」
そしてレールガンがもう一度撃ち込まれると敵レーザー戦艦が真っ二つに折れて轟沈していった。
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【ミッション】ランクS
目標:レーザー戦艦”イヴァン・ヴァシリエヴィチ”を撃沈しました
目標を達成しました。
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「しかし最後の攻撃、あれはいったい……なんだったんだ?」
「敵戦艦の動力炉の暴走による事故でしょうか?」
「確かにそれはあり得るかもしれないな。
いずれにせよレーザー戦艦”イヴァン・ヴァシリエヴィチ”の撃沈は多大な犠牲が出たものの何とか達成できたのだ。