フランス・イタリア艦隊を壊滅に追い込み北アフリカとシチリア島を解放したよ
さて、ジブラルタル海峡を封鎖していた機雷原を何とか突破した所で唐突にコンソールが開いた
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【ミッション】ランクB
目標:フランス・イタリア艦隊を殲滅し、アフリカ北岸を占領せよ
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そしてジブラルタル海峡を突破しようとした所で、俺達を出迎えたのは待ち伏せしていた潜水艦だった。
「音波探信儀に感あり! 潜水艦です!」
音波探信儀担当が叫ぶ。
「ふむ、やはり待ち伏せされていたか。
対潜戦用意」
「対潜戦用意」
しかし音波探信儀担当が叫ぶ。
「魚雷音聴知!」
「チッ、あっちもこちらの接近をわかっているか。
デコイを投射し、機銃で迎撃」
「迎撃開始!」
魚雷の厄介な所は迎撃ミサイルのような対魚雷迎撃魚雷のような迎撃手段がないことだ。
とは言え本来ならばこの大戦時の魚雷はほとんど無誘導で、誘導を実用化していたドイツのものも妨害電波で簡単に誘導できなくなったりするあし、そもそも信管の不具合に起因する早爆や不発などが大戦の後期まで各国海軍で多発していたこともあって、あまり信頼性のある兵器とは言えなかった。
のだが、この世界ではそんな常識はとっくに通用しなくなっている。
しかも魚雷の探知はミサイルよりも難しい。
水中ではレーダーは通用しないしカメラもあまり役に立たないから、潜水艦からの魚雷の探知はそれらしい音の聴取で判断するしかない。
泡で水の抗力を減らすスーパーキャビテーション現象を利用し、先端から発生させた泡で魚雷を覆い、ロケットで推進することにより水中を200ノット(約時速370km)以上で爆走する超音速魚雷も現実に存在したりするが、こんな速度がでてしまうとむしろまともな誘導ができず、かえって当たらない羽目に陥ったりもする。
が、恐ろしいことにそれに相当する超音速魚雷自体はこの世界のもとになったゲームでは開発可能だったりする。
映画やゲームではファランクスや機銃で魚雷が迎撃できるが、この世界でもそれができるのは救いではある。
デコイを投射しつつ、機銃で迎撃することで何とか魚雷の直撃を避け、島風級駆逐艦が対潜ミサイルで潜水艦を次々撃沈していったことで何とかその場はしのいだ。
そして後方から現れたのがヴォシーフランス海軍の戦艦リシュリューとジャン・バールにイタリア海軍のイタリア海軍が戦艦ヴィットリオ・イタリア・ローマと正規空母のアクィラ、軽空母のスパルヴィエロに巡洋艦・駆逐艦。
「やれやれ戦艦の戦力比が1:5はきついな」
俺がそう言うと美月くんが苦笑した。
「それを言ったら空母も1:2ですし巡洋艦・駆逐艦はもっと大変です」
「それは確かに。
よし60cm主砲及び対艦ミサイルに敵戦艦が射程に入り次第打ち方はじめ!」
「了解しました!」
リシュリューなどの主砲は45口径38cm4連装砲で決して弱くはないのだが、60cm主砲などというおよそ普通ではありえない砲に加えて対艦ミサイルも積んでいる双胴型大和の敵ではなかった。
とは言えソ連やナチスドイツはそれを上回る口径の列車砲を普通に使っていたりもするが。
アクィラ、軽空母のスパルヴィエロも双胴空母信濃とその艦載機の敵ではなく、戦闘は一方的にこちらが攻撃してほぼ終わった。
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【ミッション】ランクB
目標:フランス・イタリア艦隊を殲滅し、アフリカ北岸を占領しました
ミッションを達成しました。
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ただ低高度の布張り攻撃機による魚雷攻撃などもあってヒヤッとする場面も少なからずあったが、エジプトからモロッコまでの北アフリカ北岸の港湾とシチリア島全土が陥落し、ムッソリーニは逮捕・幽閉され、政権を組織したピエトロ・バドリオは連合軍のイタリア半島上陸と同時に連合軍との休戦を表明し、枢軸国の一角が崩れた。
とは言えむしろ足手まといのイタリアが降伏したことで、ドイツはイタリア全土を占領してしまいドイツ軍の抵抗が激しくなってしまったのではあるが、地中海及びスエズ運河から紅海にかけての制海権は完全にこちらのものになった。
ナチスドイツは完全に行き詰まったと言っていいと思うが、それでソ連が自由に動けるようになってもうまくはないのだが。




