異の非4話 「転校生は変人でした」
どうも、読もうと思ってくださった皆様ありがとうございます。もやしです。
今回では、やっとトオルとレイナが出会ってから関わる?というか会話します。今回の話でレイナのキャラが少しわかると思います。
では、どうぞ!
転校生が来た。
それだけで、トオルの予想通りクラスの騒がしさは朝の時の倍近くになっていた。転校して早々に転校生である彼女の席の周りには、囲むように人混みといっても差し障りのない数の人が集まっていた。どうやら、質問責めにあっているらしい。
まぁ、あの容姿に性格、誰からも好かれそうな雰囲気を持っているからああなるのは当然と言えるだろう。黒髪ロングで美少女で明るい。
これで嫌われる方が難しいのではないだろうか?
そんなどうでもいいことをまた朝と同じように音楽を聴きながら考えていた。すると、こちらに一人の生徒が歩いて来た。
「(は?)」その生徒は先程まで多数の生徒に包囲されるかのように囲まれて質問責めにあっていた 遠坂 レイナだった。
「(え? え? なに?)」
彼女が自分の席に来た理由に一切心当たりがないどころか、今日がはじめましてなので全く意味がわからなかった。
いや、落ち着け俺。冷静になれ。多分あれだ!
この子、かなり元気で明るい感じだからクラスのみんなに一人ずつ挨拶したいとかだ!それ以外は思いつかないので今日二度目の現実逃避モードにはいってぎこちなく口を開いた。
「えっと、その、俺になんかよ、用でも?」
やばい!緊張して「よ、用でも?」って言っちゃった!あーこんな恥ずかしい思いするならしっかり日頃からコミュ力を鍛えとくべきだな。と後悔を抱きつつ、席に座る俺の対面上に立っている彼女は俺をじーっと見つめてくる。
はい。この行動から俺は確信した。絶対に自己紹介じゃないなこれ!だって普通今から自己紹介する相手を無言で凝視したりしないよな!?
なんだよ、俺今からなに言われんの?もしこれで
「あんたキモい」とか「あんたウザい」なんて初対面の相手に言われた日には死ねる自信がある。
俺のメンタルは普通なんで、美少女に、しかも初対面の相手にそんなこと言われた日には間違いなくメンタルブレイクするだろう。そんなまずい未来をイメージして一瞬思考が停止するトオル。
だが、次の瞬間彼女の口からはなたれた言葉は中村透が16年間生きてきた中でも、最も意味不明で理解不能なものだった。
「あなた、能力者でしょう?」と目をキラキラと輝かせてそう口にする彼女に俺は当然の反応をした。
「・・・・・・は?」
前言撤回。こいつは黒髪ロングで美少女で明るいと思ったがもう一つ追加だ。
こいつは変人だ。そう確信した。
これが遠坂 レイナとの最初の会話だった。
最後まで読んでくださりありがとうございます。レイナのキャラはどうだったでしょうか?
主人公のトオルが比較的暗め?というかボッチなのでレイナのキャラは対照的に明るい感じにしてみました。少しでも気に入ってくださると嬉しく思います。