異の非3話 「非日常との出会い」
今回も読もうと思ってくださった方々、ありがとうございます。もやしです。今回でやっと他のキャラも出ますので、楽しんでいただけたら幸いです。
トオルがそうして音楽を聴いて大体30分が経過した。
彼がここに来た(登校)したのが7時30分。
つまりは今はちょうど8時ということだ。
え? それがどうしたんだ? って?
いや、8時にでもなればあれだろ?他のやつも大体は教室に集まって来て朝から騒がしくなるだろ?まぁ何が言いたいかというと
「(うるさい!)」
ということだ。
なぜか先ほどから、トオルのイヤホンの性能が悪いせいなのか耳に聴こえる音楽のリズムと一緒に
雑音(もとい喋りごえ)が聞こえてくる。
あれ? おっかしいなぁー? イヤホン壊れた?(棒)
と現実逃避してもしょうがないので音楽のボリュームを上げて、
「(今度、新しいイヤホン買うか)」と決心する。
「(というか、こいつらまじでうるさいな!? なん
で朝からこんなに騒げんの? 深夜テンション
引きずってないか?)」
他の学校の朝がどんな感じかは知らないが、大体はうるさいのではないだろうか? 主に女子のテンションの高さは異常。
「(これが普通なんだよな?そう思わないとやって
られないな……)」
ため息を吐きつつ俺は思った。
残念なお知らせです。朝学活(HR)が始まります。
「来てしまったか……」
と大げさに小声で言った。「いや、お前、月火水木金と登校してんだから朝学活程度で騒ぐなよ」って?
いやいや、ここがボッチのト俺からしたら難所の一つなわけでだな?
まぁ、俺は今日日直じゃない……な?
なら、大丈夫! 「起立気を付け礼」と言えばいいだけだ。そんなことを考えていると教室のドアがガラガラと開いて、担任の先生が入ってきた。
あっ、どうでもいいだろうけど横開きのドアな。
「じゃあ、朝のHR始めるぞ。今日の日直は○○だ
な。」と言っていつも通りに学校が始まった。
俺はしっかり、間違いなく起立気を付け礼を完璧にこなした。ここで一人だけ声が上ずったり、
「起立!」と言っているのに一人だけ立つのが遅かったりすると 絶対に浮く。存在が。
いや、もしかしたら元引きこもりの時点で浮いているかもしれない。
「着席!」と無駄に発音のいい声が響きトオルやその他の生徒も席に座る。
すると、また朝のHR前のように教室がざわざわしだした。
「(……おかしいな。たしかにいつも、朝は特に
うるさいけど、今日は異常にうるさい。
なんでだ?)」
とイヤホンを外しつつ俺は思った。
ざわざわと騒ぐ生徒らの話をよーく聞いてみると「今日、転校生が来るらしいよ?」とか
「えー? それほんとか? この季節にか?」とか
「男かな? 女かな? 美少女がいいなぁ〜!」
とか言う内容の会話をしているらしかった。
「(なるほどな。転校生が今日来るかもしれないか
らこんなにざわざわしてんのか。よかった。
ちゃんと理由あったんだな……!)」と俺は心から安心した。
「(まぁその話も多分誰かが言ったデマなんだろう
なぁ〜)」
そうだ。正直こう言う噂される話のほとんどは嘘なのだ。なので、転校生が来ると言うのもきっと嘘なのだろう。
「よーし! じゃあ、もうみんなも知っているだろ
うが 転校生を紹介するぞ。
お前たちも仲良くするように!」と先生が唐突に言った。
え? デマじゃないの? マジの話だったの!?
じゃあ、多分、というか確実に今日は転校生の話題でいっぱいになる。しかも、俺のクラスにということは100パーセント教室は騒がしくなる。
すると、先生が入ってきたドアから 転校生であろう生徒が入ってきた。
「(女子か。まぁ男子だろうが女子だろうが俺は多
分全く関わらないから関係ないけど)」
俺は視界の端に映る生徒を見てそう思った。
彼女は緊張は全くしていない様子で教室に入って先生の横についた。
「じゃあ、みんなに自己紹介を」
「はい!」
「(転校初日なのにテンションが高いというか、
慣れてる感じだな。)」
自己紹介を促されて彼女は黒板にチョークで名前を書いて、大きな声で、びっくりするほど元気よくこう言った。
「皆さんはじめまして! 今日この学校に転校して
きました。 遠坂 レイナ です!
今日、この学校に来たのが初めてなので色々
学校のこととか教えてくれると嬉しいです!」
これが、中村 透と遠坂 レイナの出会いだった。
どこにでもある。そんな普通の出会いだった。
最後まで読んでいただきありがとうごまする。
もやしです。(二度目)
と言ってもここに何を書けばいいかもまだよく理解していないので「また続きが読みたい」と少しでも多くの方々に思ってもらえたら嬉しいですとだけ書いておきますね笑。