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灯りのあるこの街で (短編集)

画面に夢中

作者: 新垣 電燈

「どいつもこいつも…」

街中の大量のスマホに、中田は嫌気が指していた。

ただの画面から発せられるものがなぜあんなに面白がるのか分からなかった。

中田は別に時代の波に乗れない老人という訳ではなく、普通の壮年期の男性であり、街中でスマホをいじっていてもおかしくない風貌である。だが中田はただ画面を凝視するバカにはなりたくないと思い、仕事以外でスマホを使いわないのである。

おまけに現実世界を舞台にしたゲームが発売されてしまった。

「昔、子供がゲームばかりで外で遊ばないと思っていたけど、遂に外で遊ぶゲームがでるとは。ただ、こうなるとはね」

このゲームが発売された結果、普段人がほとんどいない公園に大量の人で溢れかえる異様な光景ができた。


中田の怒りは最高潮だった。何回歩きスマホの人と肩がぶつかっただろうか。イライラしながら信号を待っていると、前方にスマホをしている人が見えた。その人は青信号になるまでスマホをいじっていただけなのだが、歩いていようがいなかろうが関係なかった。中田は怒りを抑えられなかった。

中田はその人に向かってズンズン歩いていった。

「おい!お前!」

そのとき、横からきたトラックが、大きなブレーキ音と共に中田を突き飛ばした。

スマホに夢中になっていた中田は、トラックに気が付かなかった。

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