たくみの男ゴコロ
「むっくん、今日はテーマパークの無料チケットありがとうね!」
「いや、父親がもらってきたやつだから。」
今日は、ひろしとゆいこに加えていとこのむさしと一緒にテーマパークに来ている。かなは推し活で遠征しているらしい。
「あっ開園アナウンス来た!じゃあ張り切って行くよ。やっぱり最初は、2回転ジェットコースターだね!」
ゆいこは先陣を切ってテーマパークのゲートをくぐり、目的地に向かって早歩きをする。俺は慌ててゆいこを追いかけた。
2回転ジェットコースターを乗り終えると、フラフラしていた。ひろしを見ると、俺と同じ様子だった。それなのにゆいこもむさしも足取りが軽い。
「は~めっちゃ楽しかったね!」
興奮気味のゆいこに対し、ツッコむ。
「なんでお前ら、ケロッとしてられるわけ?」
「えっなんでだろう~?楽しさのほうが大きくて」
「俺たちのほうが若いから?」
「若さは関係ないだろ!確かに歳の差はあるけどさ。」
なんか言い方ムカつくんだけど。いや、中学生相手に何をムキになっているんだ、俺?
「もう一回乗るよね、むっくん。たくみはもういいんでしょ。」
「いや、俺も乗るよ!なぁ、ひろし」
傍観してるひろしを巻き添えにしてやった。
「次は何にする?あっ、ポップコーンとチュロスの匂いがする!まずは腹ごしらえしよっか。」
大学生になってアルバイトをしている俺たちで会計を割り勘し、ゆいこは4本のチュロスを、むさしはポップコーンをスタッフから受け取った。
「はい、どうぞ。」
ひろしと俺にチュロスを配るゆいこ。
「むっくんはポップコーンとチュロス持ったら食べられないね。とりあえずチュロスは持ってるから、ポップコーン食べていていいよ。」
「むさし、ポップコーンちょうだい。」
俺がチュロス片手に、ポップコーンを頬張る。
「どぞ。」
と、むさしがひろしにポップコーンの箱を差し出す。ひろしは、口に運んで一言。
「チュロスの甘みとポップコーンの塩気がいい塩梅だな。」
ひろしの言葉にゆいこが反応する。
「えーっ。私も一緒に食べたい!むっくん、あーんして!」
その発言に思わず声が出る
「ちょっと待ったぁぁ!」
「ゆいこねーちゃん?」
俺が止めに入るのと同時に、むさしが呟いた。あーん待ちで口を開けたまま視線だけをこちらに向けるゆいこと、フリーズしたむさしがこちらに助けを求めるように俺を見ていた。
「ゆいこ、隙を見せすぎだ。むさし、次何乗るか決めるぞ!」
と、むさしの肩をガッツリと組み無理やり連れて行く。
ゆいこの甘えた顔を中坊なんかに拝ませてやるかよ。いや、他の誰にだって見せたくないし、ひろしにゆいこを任せたのも癪だけど。
最後までご覧いただきありがとうございます。
トライアングルレッスンな交流をしたいので、コメントなどいただけたら嬉しいです。




