9話 学園生活の始まり 其の一
主人公の年齢!
学園入った段階で18歳って何かなぁって思ったので1歳下げます。17歳です!
ぶっちゃけ年齢なんてあんまり意味けどね
こいつに関しては、
タルナさんに別れを告げたあと、ブックスとともに馬車で街へ向かう。
「おぉ!結構速いな!」
車なんかと比べると見劣りはするものの、大量の木材を運んでいるとは思えないほどの速さだ。作業服に付いていた身体強化魔法より効果が強いのだろうか?それともこの馬が元々速いのか?
聞いてみるか。
「この馬、随分速いけど、こいつらにかけてる魔法って作業服の魔法より強いのか?」
「いや同じだぞ。元の身体能力が高いから、同じ効果の魔法でもより強化されるんだ。」
「ということは、元の身体能力が高い人が使ったら、めっちゃ強くなるのか?」
「そうだな。魔法で強化された優秀な騎士なんかはとんでもない速さで動くらしい。とはいえ装備なんかで発動出来る魔法の効果にも限度があるから、自力で魔法を使える必要があるからハードルは高いらしいがな。」
いいね。魔法を使いつつ近接戦闘。筋力トレーニングもするようにしよう。
朝に出発し、昼になった頃にようやく街に着いた。こりゃあ歩きだと相当時間がかかったな。ブックスに感謝しないと。
「早くお前を学園に連れて行ってやりたいところだが、こんな大荷物を持っていっても邪魔だからな。先にこれを売ってくるがいいか?」
「ああ、俺はいつでもいいさ。」
俺がそう言うと、すぐさま街の外れの方に売りに行くブックス。建築会社なのかな?
「待たせたな、バーミリオン。」
「おう、いよいよ学園だな。」
俺たちは街の中央まで戻り、馬車を1度預けて、歩いて学園まで向かう。
「ほんの数日しか経ってないはずだが、色々と助かったよ。バーミリオン。」
「ああそうだな。俺も泊めてもらってなきゃ歩いてここまで来ることになってただろうならな。こっちこそありがとう、ブックス。」
学園に到着すると、窓口のような所に入って行き、そこにいる受付のような人に向かって話しだすブックス。
「異世界から来た17歳の青年を連れてきた。案内してやってくれ。」
「異世界人ですか。珍しいですね。ここまで案内して頂きありがとうございます。あとはお任せ下さい。ではそちらの方、こちらに、」
「はい。でも少し待ってもらってもいいですか?」
「ええどうぞ。」
3日と少しの間という短い間ではあったが、しっかりと感謝の言葉を贈るべきだろう。
「ブックス、短い間だったが、色々とありがとう。本当に助かったよ。」
「はっはっは!それは俺も同じ気持ちさ!前にも言ったが、いつでも俺らのとこに戻ってきてくれていいんだからな!」
「ああ、ありがとう。それじゃ、またな、ブックス。」
「ああ、またな、バーミリオン。」
そう言って、受付の人についていく俺。再び二人に会いに行くのは簡単だが、まず行くことはないだろう。俺が好奇心と向上心が旺盛だからというのもあるが…あの家には息子がいる。俺がいたんじゃその子が帰って来づらいだろうからな。そもそも部屋ないし。
その後、応接室のような場所に案内された。どうやら、偉い人を呼んでくるから待っとけ、とのこと。
その間俺は、簡単に自分の詳細を書くように言われた。名前や年齢はもちろん、前いた世界のことも書くのか。う~ん…なんて書こうか…おっと、良かった。ある程度選択肢があるじゃないか。適当にそれっぽいのにチェックをして…よしかけた。やること無くなったし早く誰か来て欲しいんだが、う~む…
そんなことを考えてクルクルとペンを回して暇を潰していると、
「待たせてすまないね。私がここの学園長だ。書類は書いてくれたかな?」
そう言いながら、ガチャリとドアを開けて、40代くらいの男が入ってきた。
「いえ、大丈夫です。書類も書き終えてます。」
そう言って、書いた紙を学園長に渡す。
「そうかそうか。なら良かったよ。バーミリオン君ね。じゃあ早速だけど、説明と質問をしてもいいかな?面接も兼ねて」
「え?落とされる可能性もある感じですか…?」
「いやいや、よほどのことが無い限りそんなことはしないさ。ただ少し人となりを見るだけさ。ここで学ぶことは、君たちがこの世界で暮らすためには必須といえるほど重要だしね。」
それは良かった。まぁ別に落とされるかもと不安だったわけじゃないが、突然試験が始まって「お前は才能がないから要らない」とか言われたりしたらまた行く当てが無くなってしまうし。
「さてまずは君はこの世界に来てからこの学園に来るまで何をしていたのか聞いてもちいいかい?」
「近くの森でクマに襲われてた人を助けて、その人に3日ほど泊めて貰って、その家の手伝いをしてましたね。そのあと街に行く予定があるからと、ここに連れてきてもらって…って感じですね。」
「へぇ、ここのクマは尻尾が長い上に針があって厄介だったろう?他人を助けるるためにあれと戦うなんて、勇気があるじゃないか。」
こいつ…
「もしかして学園長も異世界人ですか?」
「おや、どうしてそう思うんだい?」
「この世界の人…少なくとも、あの森に住んでいた夫婦にとっては、あのクマが普通って認識だったので、ここのクマはって言い方はおかしいと思いまして。」
「いい洞察力だね。君は優秀そうだ。とはいえ、私はこの世界に来てから随分と経つけどね。もう20年は経ったかな?」
白々しいな、こいつ…少し話しただけでも十分に分かった。この男はそこそこ強い。少なくとも、俺をある程度見ただけで、すぐに俺がある程度強いと見抜ける程度には…
なんたって俺は、クマから人を助けたと言っただけで、立ち向かったとは言っていないのだから。ただ注意を引いて逃げる隙を作っただけ、といった可能性も十分あったのに、始めから戦った前提だった。
それを抜きにしても立ち振る舞いでこいつがただの教師じゃないことは分かるが。そもそも、どんなやつがくるかも分からないのにも関わらず、偉い人が一人でやってきてる時点でただの教師じゃないことは予想できていた。
だが、特に悪意などは感じないので、特段気にすることでもないだろう。というか普段俺ってそんなに強者感出てるのか?
「とりあえず、面接は合格かな。じゃあ早速この学園について話していこうか。」
そう言って、学園長がこの学園の説明をするのだった。
今回は転生について解説
バーミリオンに起こる転生は数百年、数千年、下手をすれば一万年を超える転生を繰り返した彼にも未だに原因が分かっていません。
分かっているのは、記憶を引き継ぐこと。転生先に次元やパラレルワールドなどの世界や、時間すらランダムに転生すること。そして転生する生物は人間に限らないことです。
もっと詳しいことを言うと、名前はある程度パターンが存在し、例えば日本に転生すれば日本人の名前になるように、転生先にあった名前が与えられます。ただし、全く知らない名前が与えられたりもします。人外に転生したときとか。そして、容姿は基本的にそのまま。例外はあり。人外に以下略
転生する先は2連続で同じ世界になることもあります。ただ全く同じく場所と時間に転生することは稀。基本は過去か未来に転生します。
そして転生した先で与えられた目標を達成すると、次の転生時に便利な道具や能力を与えられます。
あと、1:何もないところにポツンと転生するパターン、2:普通に誰かの子供として生まれるパターン、3:もとからいた人物と入れ替わるように転生するパターンの3つがあります。2は基本描写する予定はないです。あと3は別に人を乗っ取る訳ではなく、初めから入れ替わる前提の人間が存在するだけです。虚無人間。




