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犬ストーカーは必然に

作者: 降井田むさし

今は、放し飼いを見かけない。

でも、学生の頃はよく見かけた。


通学の時に、困ったことがあった。

帰り道も、同様に困った。

それが、動物が苦手になった理由。

だと思う。

それは、どんな出来事か。

今から、書きたいと思う。


家から、小学校に登校する道。

通学路に、ワンちゃんがいた。

普通にすれ違って、学校に向かった。

でも、付いてきた。


気性は荒くない。

機嫌が良さそうなワンちゃん。

僕がスピードを上げれば、早歩きに。


スピードを下げれば、ゆっくり付いてきた。

一定の距離をあけて。

100メートルから200メートルくらい。

それくらい、付いてきていたと思う。


飼い主さんのことも、気になった。

こっちも、ワンちゃん失踪事件に関わりたくない。


そこに、なんか女性が来た。

高校生くらいだと思う。

その女性が「ダメでしょ!」的なことを。

ワンちゃんに向かって言っていた。


たぶん、飼い主なのだと思う。

ワンちゃんは、走って離れていった。


だけど、すぐにまた付いてきた。

僕の後ろを、また付いてきた。


注意からの、離れからの、再ストーカー。

それが複数回、繰り返された。


ワンちゃんに愛されているのか。

よく分からない。

散歩中のワンちゃんと、遭遇すること。

それは、よくあるだろう。


だが、普通ではないことがある。

それは、どのワンちゃんも、僕に駆け寄ってこようとすること。


自転車に乗って、すれ違ったときもそうだ。

すごく寄ってくる。


噛みはしないから、いいのだが。

知らないワンちゃんに、近寄られたら。

怖くはなるよ。


放し飼いのワンちゃん。

それがいなければな。

あの日、あの時、あの場所で。

あのストーカーのワンちゃんに、出会わなければ。

ワンちゃんが、好きだったかもしれない。


でも、犬ストーカーに出会ってしまったから。

ワンちゃんが、怖くなってしまった。

そういうことだ。


ワンチャンスもらえるなら、あの時の犬ストーカーに、会って。

なんで付いてきたのか、聞いてみたい。

まあ、犬語は理解できないのだが。


とにかく、話してみたいワン。

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