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無題1

作者: 0202abc

暗闇の中、私は私と向き合う。

自分は何者なのか。これからどこに向かうのか。何になれるのか。

過去の切り傷、努力の栄光、甘い記憶、未来への焦燥。そんなモノが真っ暗な四畳半の中で攪拌される。

コップに注がれた水を飲む。自分の寿命を飲み干した気がした。

時折外から聞こえる車の音、自分の吐息、衣擦れ。時計の音。

私はまだこの世界に居る。私は独りだ。故に孤独ではない。

些細な音に安心感を抱く。


人に好かれたい。愛されたい。だが、自分が変わるのは怖い。

私は私でなければ。しかし、変わらなければ愛されない。

思考の袋小路。分厚い壁は威圧的にそびえたっている。

胸に居座る嫉妬の蛇が、壁の向こうからニヤリと笑う。


だめだ。こんなことを考えてたってどうにもならない。

……寝よう。

毛布を頭までかぶって深呼吸。

暗闇に身を浸す。


日はまだ差さない。


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