作戦会議?
鷹斗達がCDショップへ行った日から夏休みも始まり数日が経ち、いよいよイベントの前日となった所でTARYのメンバーは全員ギルドハウスの一階にある会議室に集合していた。
「さてさて〜皆集まったねー!んじゃ明日のために作戦会議といきますかー!」
全員が部屋の中心にある大きなテーブルを取り囲んでいる椅子に座った事を確認した杏が早速本題に入り全員杏に注目する。
「へぇ、作戦ねぇ、今から考えて間に合うのか?」
今から杏の話を聞こうとしているメンバー全員だが杏が喋り始める前に涼介が横槍を入れそれに対し杏は少しムッとした顔をする。
「うっさいわねモブ、モブはモブらしく黙って話し聞いてれば良いのよ!」
「ひでぇ。。。」
「・・・涼介ちゃん」
杏に罵られヘコむ涼介に同じ境遇のレイが慰めの目線を送るが声を出して慰めたりしたら今度は自分にとばっちりが来そうな気がして名前をぽそりと呼んだだけでそれ以上声は出さず静かになった所で再び杏が進行を開始する。
「まず前回PTを決めた際にかなり大雑把な作戦立てたと思うけど今日はそれを煮詰めたいから各々ステータス見せてもらっていいかい?」
杏の今の言葉を聞いて鷹斗は何故涼介にキツく黙れと言ったのか理解する。
『作戦とか全く考えてなかったな。。。』
事実杏は作戦等大雑把にしか考えておらずそんな現状を理解した鷹斗はステータスを開き、他の皆もステータスを開く。
開かれた各々のステータスを見ながらパッと見ただけで鷹斗は二つ気になる所があったので問いかける。
「なぁ、俺達平均的に装備のレベル高いのは知ってるけど結衣だけいよいよ装備のレベルやばくないか?」
鷹斗の言葉に全員が結衣のステータス画面に注目する。
「うわ、ホントだ、何か恐ろしい装備だね。。。」
「こんなの武器、防具、キューブ纏めて持ってこられたら絶対買取出来ないのです。。。」
「LUCK特化の恩恵【ドロップ】なんでしょうね多分、流石あたしの結衣だね!これなら涼介が死んでもある程度問題なさそうね!」
星菜とレイが結衣の廃人装備に感想を述べ杏が総合的に纏めた所でその杏の発言に鷹斗はもう一つの方も口にする。
「いや、杏・・・その涼介のステータスと装備が・・・」
鷹斗の言葉に今度は涼介のステータスに全員が注目する。
「えっ?!涼介君前見た時よりレベル10以上上がってるしステータスも装備も段違いになってるじゃん」
「涼介凄いね!頑張ったんだね!」
「涼介ちゃんちょっとだけ見直したのです!」
星菜、結衣、レイが急激にレベル、装備が高まった涼介を褒めその言葉を受けて涼介は鼻が高そうな顔をしていたがそんな中で杏だけはムスッとした顔で涼介を睨んでいた。
「な、なんだよ杏、言われた通り強くなってきたんだからそんな顔すんなよ」
杏の目線に気づいた涼介は何故そんな顔をされるのか分からず問いかけると杏はため息を吐きながら口を開く。
「はぁ、、、アンタねぇ、その装備貰い物でしょ?」
「あ、あぁそうだけど」
「ほんっとにアンタのバカは一生治らないのかしら」
どうやら涼介は誰かから装備を貰ったらしい、それを何故杏が知っているのかは分からないが現状何故杏が怒っているのか分からないので鷹斗はその理由を聞いてみる。
「なぁ杏、何をそんなに怒ってるんだ?」
「このバカ、ニックに装備貰ってるのよ、それに多分指導も受けてる。。。」
「え?!ニックってサントラのニックさん?涼介ってニックさんと接点あったのか?」
「えっ?鷹斗知らなかったのか?ニックさんはーーー」
「そんな事はどうでも良いのよ涼介、アンタは黙ってなさい」
「はぁ。。。これじゃサントラメンバーと出会ったら姫ちゃんのグループは絶対戦えないわね、レイ、アンタ頼みになると思うけどサントラの人間と出会ったらすぐ逃げてね」
「何で戦えないの?やっぱりそのサントラ?さんの人達ってそんなに強いの?」
「うーん、まぁそりゃ強いんだけど、結衣は戦略と戦術の違い分かる?」
「えっと、なんとなくだけど戦略⇨戦術って感じで今回の私達だと目的【イベント本戦出場】の為に戦略【その為のレベルや装備類やPSの底上げ】をして戦術【それを元に本番での作戦を立てる】って感じ?であってるかな?」
「うん、まぁ大体そんな感じ、じゃあその教わったPSと貰った装備の涼介を含めてアタシたちは作戦を立てるんだけどそうなるとどうなると思う?」
「あ、、、こっちの動きや狙いがバレバレになっちゃう?」
「まぁそんな感じね、、、まぁサントラ以外には多少戦えるようになったのは及第点ね、とにかくあたしとTAKA君以外はサントラと絶対に戦わない事!皆分かった?」
杏の言葉に全員が頷きそれを確認した杏はため息を吐き
「じゃあ今日はこれにて解散!馬鹿のせいでもう一回作戦考え直しだよ!作戦に関しては各々にlime送るから姫ちゃんは後であたしにlime教えてね!」
と言い明日への作戦会議はひとまず終了したのだが鷹斗はなんとなく杏が逃げたように見えた。
『全員のステータスと装備が予想以上に上がってて、ただただ作戦が思いつかなかったなだけなような、、、』
ただ作戦に関しては杏に任せているのでここでそんな水を刺すのもいかがなものかと思った鷹斗は大人しく杏の言う通りにlimeを待つ事にしてログアウトすることにするのであった。




